ホンダ CRF250LとRALLY、14万3,000円差で何が変わる? 装備・足つき・使い方で整理
この記事の要点
- CRF250L 64万9,000円、CRF250 RALLY 79万2,000円。差額は14万3,000円
- RALLYで増えるのは12Lタンク(Lは7.8L)・大型スクリーン・カウル・振動対策・20mm広いシート。重さは12kg増える
- 〈s〉はサスペンションの長い仕様。シート高が830mmから880/885mmへ上がる
ホンダのオフロードバイク、CRF250L。同じエンジン・同じ型式で、CRF250LとCRF250 RALLYという2つの顔がある。さらにそれぞれに、足の長い〈s〉が用意されている。
価格の差は14万3,000円。その差で手に入るのは、12Lのタンクとスクリーン・カウルだ。この記事では、どちらを選ぶと何が変わるのかを整理する。
LとRALLYの差は14万3,000円で、ここは交渉してもそう大きくは動かない。乗り換えの総額を動かすのは、いま持っているバイクをいくらで手放せるかのほうだ。 先に相場を知っておけば、提示された額が妥当かどうかを自分で判断できる。

店長、同じバイクなのに名前が4つもありますよ
顔とタンクが違うだけよ。エンジンも型式も、4つとも同じ
じゃあ、どれを選んでも走りは一緒ですか?
それが違うのよ。12kgの重さと、タンクの4.2Lと、足の長さ。この3つで乗り方がまるで変わるの
まず、4つのタイプを並べる
| タイプ | 色 | 価格(税込) |
|---|---|---|
| CRF250L | スウィフトグレー | 649,000円 |
| CRF250L〈s〉 | エクストリームレッド | 649,000円 |
| CRF250 RALLY | エクストリームレッド | 792,000円 |
| CRF250 RALLY〈s〉 | エクストリームレッド | 792,000円 |
〈s〉を選んでも価格は変わらない。 4タイプすべてABSが標準で、ABSなしの仕様は無い。
※2026年モデルの設定。バイクは年式で色が入れ替わる
〈s〉が同じ値段なんですか!
そう。足が長いほうが高い、ということはないの。だから値段では選べない。選ぶ基準は、自分の脚の長さと走る場所ね
CRF250LとRALLYの、中身の違い
| 項目 | CRF250L | CRF250 RALLY |
|---|---|---|
| 価格(税込) | 649,000円 | 792,000円 |
| 燃料タンク | 7.8L | 12L |
| 車両重量 | 141kg | 153kg |
| 全高 | 1,165mm | 1,355mm |
| 最低地上高 | 245mm | 220mm |
| シート高 | 830mm | 830mm(座面が20mm広い) |
| ヘッドライト | 薄型の単眼LED | 左右非対称の二眼LED |
| スクリーン・カウル | 無し | 大型スクリーン+フレームマウントカウル |
| 振動対策 | — | ハンドルインナーウェイト、ラバーマウントシート、ラバー付きステップ |
| 最小回転半径 | 2.3m | 2.3m |
タンクが4.2Lも違うんですね
そこがRALLYの一番の理由よ。燃費はどちらも同じだから、単純に走れる距離が伸びるの。顔つきもまったく違うから、そっちで決める人もいるわ
ガソリンスタンドを探さなくていいのは安心です
林道の奥まで入るなら、その4.2Lがありがたいわ。山の中にスタンドは無いもの

〈s〉って何が違うの?
〈s〉はサスペンションの長い仕様だ。足が伸びるぶん、車体全体が持ち上がる。
| 項目 | 標準 | 〈s〉 |
|---|---|---|
| CRF250Lのシート高 | 830mm | 880mm |
| CRF250 RALLYのシート高 | 830mm | 885mm |
| CRF250Lの最低地上高 | 245mm | 285mm |
| CRF250 RALLYの最低地上高 | 220mm | 275mm |
| ホイールベース | 1,440/1,435mm | 1,455mm |
885mmって……わたしの身長だと無理そうです
50mm以上変わるから、標準で足がつく人でも〈s〉は厳しいことがあるわ。実車にまたがってから決めなさい
標準でも十分オフロードは走れますか?
普通の林道なら標準の足で足りるわ。跳ねるような走り方をして初めて、長い足が生きてくるの
足まわりとタイヤは、どうなっている?
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 前サスペンション | 倒立フォーク(2025年型でセッティング変更) |
| 後サスペンション | プロリンク式モノショック(同じく設定変更) |
| ブレーキ | 前後とも油圧ディスク(ウェーブローター) |
| 前タイヤ | 80/100-21 |
| 後タイヤ | 120/80-18 |
| メーター | モノクロの多機能デジタル(バー式タコメーター、ギアポジション、平均燃費など) |
前21インチ・後18インチは、オフロードバイクの標準的な組み合わせだ。舗装路向けのバイクより大きな前輪で、石や段差を乗り越えやすい。
メーターは液晶なんですね
モノクロの表示よ。ギアポジションと平均燃費が見られるから、実用上は困らないわ
カラー液晶じゃなくていいんですか?
泥をかぶる道具だもの。派手にするより、壊れにくいほうがいいの
エンジンは4タイプとも共通
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 型式 | 8BK-MD47 |
| エンジン | 水冷4スト DOHC 単気筒 249cm³ |
| 最高出力 | 18kW(24PS)/9,000rpm |
| 最大トルク | 23N·m/6,500rpm |
| 変速機 | 6速(アシスト&スリッパークラッチ) |
| WMTC燃費 | 32.4km/L |
| 定地燃費(60km/h・2名) | 47.5km/L |
| 使用燃料 | レギュラー |
| ABS | 前後。後輪のみ解除できる(前輪は解除できない) |
24PSって、多いんですか少ないんですか
250のオフロードなら普通よ。数字より、低い回転から素直に出てくれるほうが、林道では効くの
250ccのオフロードで、いま選べるもの
セロー250が生産を終えたあと、250ccクラスの本格的なオフロードバイクは数が減った。いま日本で新車として買えるものを並べると、次のようになる。
| モデル | 価格(税込) | 車検 | 位置づけ |
|---|---|---|---|
| ホンダ CRF250L | 649,000円 | 不要 | この記事の対象。標準と〈s〉で足の長さを選べる |
| ホンダ CRF250 RALLY | 792,000円 | 不要 | カウルと12Lタンクで距離に強い |
| カワサキ KLX230 | 616,000円〜 | 不要 | Sはシート高845mm、標準は880mm |
| カワサキ KLX230 SHERPA | 638,000円〜 | 不要 | KLX230の派生モデル |
| ホンダ CL250 | — | 不要 | 同じ系統のエンジンを積む、舗装路向けのスクランブラー |
| スズキ DR-Z4S | 1,199,000円 | 必要 | 398cm³で、クラスがひとつ上 |
※空欄は、この記事で確認した範囲に無いもの
CL250も同じエンジンなんですね
同系統よ。ただしCL250は舗装路向けのスクランブラー。未舗装路をちゃんと走るつもりならCRFのほうね
DR-Z4Sは高いですね……
排気量もクラスも違うもの。CRFの倍近い値段だし、車検も要るの。そこを引き受けられるかどうかね
2025年3月の変更で、何が変わった?
2025年2月28日に発表され、3月20日に発売された現行型の変更点は次のとおりだ。
| 変わったところ | 中身 |
|---|---|
| グラフィック | 変更(RALLYはシートをブルーに) |
| ラジエーターグリル・サイドカバー | 形状を変更し、排熱を改善 |
| 前後サスペンション | 設定を変更し、乗り心地を改善 |
| 価格 | L系 621,500円 → 649,000円/RALLY系 764,500円 → 792,000円(2万7,500円の値上げ) |
2万7,500円上がってますね
そこは正直に受け止めるところね。ただ、この価格帯で毎年きちんと手を入れているモデルは、そう多くないわ
排熱の改善って、そこまで違いが出るものなんですか?
速度が出ない場所ばかり走るから、風が当たらなくて熱がこもるの。夏の林道で脚が熱いのは、けっこうこたえるのよ
走りは、どう評価されている?
Lの141kgという軽さと、スロットルの穏やかな反応が、実際に乗った評価で繰り返し挙げられている。前後の荷重が均等で、街中でもフロントから素直に曲がっていく。林道も、一般的な道なら標準の足で足りる。
高速道路では性格の差が出る。Lでも100km/h巡航はできるが、カウルが無いので風を身体で受け止めることになる。RALLYはスクリーンとカウル、ハンドルのインナーウェイト、ラバーマウントのシートで風圧と振動が抑えられている。ただし110km/hを超えると単気筒らしい振動が増え、快適に走れるのは120km/h付近までだ。
シート高は、Lの標準830mmで身長168cmの人が両踵ぎりぎり、175cmで余裕という例がある。〈s〉の880/885mmは明確に高い。RALLYは座面が20mm広いぶん、同じ830mmでも足が開いて数値以上に高く感じる。
積載では、標準のキャリアが用意されていない。Lには荷掛けフックがあるが、シートバッグを載せるとテールカウルに傷が付きやすい。純正のトップボックスは約35L・許容3kgだ。
シートはLの標準が薄く、長距離では疲れる。RALLYのほうが広く快適だが、ツアラー並みとまではいかない。
街乗りでは、141kgの軽さがそのまま扱いやすさになる。信号待ちからの発進も、駐輪場での押し引きも負担が小さい。低い回転域のスロットルが穏やかなので、渋滞でも気を遣わずに済む。最小回転半径は2.3mで、細い路地でも切り返しやすい。
長距離を走るならRALLY一択ですね
そうね。ただし12kg重くて、最低地上高は25mm低いの。林道でバイクを起こす回数が多い人には、Lの軽さのほうが嬉しいはずよ
250ccだから、維持費はここまで軽い
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 車検 | 不要(軽二輪) |
| 必要な免許 | 普通二輪以上。6速MTなのでAT限定では乗れない |
| 軽自動車税 | 年3,600円 |
| 重量税 | 新車の届出時のみ4,900円 |
| 燃料 | レギュラー |
| ファミリーバイク特約 | 使えない(125cc以下が対象) |
※税率は改正されることがある
車検が無いのは大きいですね
みんなが250ccを選ぶ一番の理由がそれよ。2年ごとの出費と手続きが丸ごと無くなるの

オフロードを、実際にどう使うのか
CRF250Lを買う人の使い方は、大きく3つに分かれる。
ひとつは林道ツーリング。舗装路で目的地まで行き、そこから未舗装の道に入る使い方だ。この場合、舗装路を走る距離が長いほどRALLYのスクリーンとタンクが働く。
ふたつめは通勤や街乗りとの兼用。141kgの軽さと足つきの良さで、毎日乗る道具として使う。この使い方ならLのほうが扱いやすい。
みっつめは、練習場やオフロードコースでの走行。ここでは〈s〉の長いサスペンションと、Lで40mm・RALLYで55mm増える最低地上高が生きる。
全部やりたい、という人はどうすれば?
優先順位をひとつ決めなさい。全部を狙うと、どれも中途半端な1台になるわ
厳しいこと言いますね……
バイクは1台でいろんな顔を持てるけど、足の長さとタンクの大きさだけは、後から簡単には変えられないの
結局、どっちを選ぶ?
| こういう人 | 選ぶもの |
|---|---|
| 林道メイン。軽さ優先 | CRF250L |
| 高速を使って遠くの林道へ行く | CRF250 RALLY |
| 給油の回数を減らしたい | RALLY(12L) |
| 足つきに不安がある | 標準の830mm。〈s〉は50mm以上高い |
| ガレ場や跳ねる走りをする | 〈s〉(最低地上高がLで40mm、RALLYで55mm増える) |
| 街乗り中心で、たまに未舗装路 | Lの軽さが扱いやすい |
迷ったらどうすればいいですか?
走る場所の半分以上が舗装路ならRALLY、林道が目的ならL。それで大体決まるはずよ
買い替えるなら、いまの1台の値段を先に知っておく。
64万9,000円って、思っていたより手が届く金額です
250ccは選びやすい価格帯ね。ただ、乗り換えなら、いまの1台をいくらで手放すかで実際に出ていく額は変わるわ
オフロードって、中古で人気あるんですか?
中古の相場はここ数年上がっていて、値が付かないと思っていたバイクに金額が出ることもあるわ。林道で使い込んだ車体でも、そこで諦めないことね
じゃあ、下取りには出さないほうがいいんですか?
下取りにも、納車まで乗れて手続きが一箇所で済む利点はあるわ。でも金額だけで比べるなら、買取のほうが高くなるの。両方出してから決めなさい
📌 まとめ
- CRF250L 64万9,000円、CRF250 RALLY 79万2,000円。差額は14万3,000円
- RALLYで増えるのは12Lタンク・スクリーン・カウル・振動対策・広いシート。重さは12kg増え、最低地上高は25mm下がる
- 〈s〉は同じ価格で足が長い仕様。シート高が880/885mmまで上がるので、またがってから決める
わたしはLの軽さが好きです
モモは林道に行かないでしょう
……行く予定はあるんです、いつか
その『いつか』が来たら、また相談しなさい。わたしならRALLYね。目的地まで高速で行って、そこから遊ぶほうが好きだから
よくある質問
CRF250LとCRF250 RALLYはエンジンが違う?
同じです。型式も8BK-MD47で共通、24PSの水冷単気筒249cm³を積みます。違うのはタンク容量・外装・振動対策・シートの幅などです。
〈s〉を選ぶと値段はいくら上がる?
上がりません。CRF250Lは標準も〈s〉も64万9,000円、CRF250 RALLYはどちらも79万2,000円です。〈s〉はサスペンションが長く、シート高が880/885mmになります。
車検は必要?
不要です。軽二輪なので、2年ごとの車検はありません。軽自動車税は年3,600円、重量税は新車の届出時に4,900円だけかかります。
ABSは切れる?
後輪のみ解除できます。前輪は解除できません。全タイプでABSが標準です。
いま乗っているバイクは、いくらで売れる?
車種・年式・走行距離・状態で大きく変わります。販売店の下取りだけで決めずに、買取の相場を先に見ておくと、提示された金額が妥当かどうかを判断できます。
この記事で参照した情報源(14件)
- ホンダ CRF250L/RALLY 公式ページ
- ホンダ ニュースリリース CRF250L/RALLY 一部変更(2025年2月28日)
- ホンダ ニュースリリース CRF250L/RALLY(2023年1月12日)
- ホンダ ニュースリリース CRF250L/RALLY フルモデルチェンジ(2020年11月13日)
- 国土交通省 検査を受ける必要のある自動車
- 東京都主税局 軽自動車税(種別割)
- Motor Fan CRF250L 試乗記
- Motor Fan CRF250 RALLY 試乗記
- バイクブロス CRF250L インプレッション
- Young Machine CRF250L/RALLY
- オートバイ CRF250 RALLY 試乗記
- ツーリングマップル CRF250 RALLY
- 中古車オークション相場(車選びドットコム)
- 中古車市場レポート(車選びドットコム)
※この記事は2026年9月20日時点の公開情報をもとに作成しています。価格・装備・カラーは改良や仕様変更で変わることがあります。
※記事内の画像はイメージです。細部は実際のものと異なる場合があります。
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