新型フェアレディZ(2026年モデル・RZ34)は改良前と何が違う? 280PSの天井から405PSまで、Zの57年

この記事の要点

  • 2026年8月27日発売。573万7,600円〜975万2,600円。3.0L V6ツインターボの405PS、NISMOは420PS
  • NISMOに、ショートストロークの6MTが追加された。 6MTと9ATは同じ975万2,600円
  • フロントの「Z」エンブレムが復活。S30型(1969年)からZ32型(1989年)まで付いていたもの

2026年8月27日、日産がフェアレディZとフェアレディZ NISMOをマイナーチェンジして同日発売した。価格は573万7,600円から975万2,600円。

変更点は多いが、並べてみると妙なことに気づく。新しく足されたものの大半が、過去のZから持ってきたものなのだ。 フロントのZエンブレムはS30型からZ32型のもの、ホイールの意匠はZ31型、内装のタンはS30型、新色の元ネタもS30型。メーターの起動アニメーションには歴代のシルエットが順に出る。

なぜ日産は、いま「昔のZ」を売っているのか。この記事はそこから始めて、日本のスポーツカーが長いあいだ縛られていた「280PS」という数字まで話を戻す。Zは、その天井の高さを決めた側の車でもあった。

フェアレディZの価格は上のとおりで、ここは交渉してもそう大きくは動かない。総額を動かすのは、いま乗っている車をいくらで手放すかのほうだ。 下取りに出すつもりでも、先に買取の相場を見ておけば、提示された下取り額が妥当かどうかを自分で判断できる。

モモ
モモ

店長、なんか今日ずっとご機嫌ですよね

レイ
レイ

Zが変わったのよ。しかもNISMOに6速マニュアルが付いた

モモ
モモ

あー、はいはい。……で、いくらなんですか

レイ
レイ

975万2,600円

モモ
モモ

えっ!? 軽が7台買えますけど!?

レイ
レイ

7台買ってどうするの

モモ
モモ

いや、そういう話じゃなくて……。店長、それ本気で見てます?

レイ
レイ

見てるわ。ただ、私が今日いちばん驚いたのはそこじゃないの

モモ
モモ

じゃあどこですか

レイ
レイ

顔に付いてるエンブレム。S30からZ32まで付いてたやつが、戻ってきた

モモ
モモ

戻ってきたって、その間は無かったんですか?

レイ
レイ

無かったの。日産が自分で『復活させました』と書いてる

日産 フェアレディZ(RZ34型・2026年8月マイナーチェンジ後)の斜め前からの外観。ボディカラーは雲龍グリーンとスーパーブラックの2トーン。夕方のワインディング脇の駐車スペース、路面が乾いた黒いアスファルト
2026年8月のマイナーチェンジで登場した新色「雲龍グリーン」。フロントに「Z」エンブレムが戻った

そもそも、フェアレディZはどういう車なのか。

モモ
モモ

そもそもZって、どういう立ち位置の車なんですか?

レイ
レイ

2人乗りの後輪駆動クーペ。荷物は積めないし、後ろに人も乗れない。やることが1個しかない車

モモ
モモ

うわ、コスパ最悪じゃないですか

レイ
レイ

最悪よ。でも、その1個をずっとやり続けてるの。1969年から

モモ
モモ

57年……

レイ
レイ

その間に、ライバルはほとんど消えたわ。残っているというだけで、この車には意味がある

現行はRZ34型。エンジンは3.0LのV6ツインターボ(VR30DDTT型)で、標準モデルが405PS、NISMOが420PS。変速機は6MTか9速AT、駆動は後輪のみ。2名乗車で、荷室容量はVDA方式で241L。

サイズは全長4,380mm・全幅1,845mm・全高1,315mm(NISMOは全長4,410mm・全幅1,870mm)。車両重量は標準モデルで1,570〜1,620kg、NISMOは1,680kg。

モモ
モモ

1.6トンって、軽いんですか? 重いんですか?

レイ
レイ

スポーツカーとしては重いわ。これは軽さで曲がる車じゃなくて、力で押していく車なの。性格でいえばGT寄りね

280PSという天井が、日本にはあった。

ここから少し昔の話をする。

いまのZは405PS、NISMOは420PSを出している。だが日本車がこの数字を名乗れるようになったのは、そんなに昔のことではない。

日本の自動車メーカーは、乗用車の最高出力を280PSまでとする自主規制を1990年から2004年まで続けていた。 日本自動車工業会がこの自主規制を廃止したのは2004年6月30日。廃止の理由として、1990年代に車両の安全性能が高まったこと、速度リミッターがあるので最高速度は変わらず事故との因果関係が見つからないことが挙げられている。

そしてその天井の高さ、280PSという数字を最初に名乗った車のひとつが、1989年のフェアレディZ、Z32型だった。日産自身も、Z32のツインターボが出した280PSについて「日本の自動車メーカーの自主規制値」だと説明している。

モモ
モモ

え、待ってください。Zが天井を作ったってことですか?

レイ
レイ

そう単純でもないわ。日産が公式にそう言っているわけじゃないの。ただ、業界の側ではこう説明されてる。認可申請中だったZ32の280PSが、そのまま事実上の上限になった、って

モモ
モモ

……それ、皮肉ですよね

レイ
レイ

皮肉よ。天井の高さを決めた車が、その天井の下で15年過ごすことになったんだから

Zの最高出力を並べると、その15年がはっきり見える。

型式エンジン最高出力
1989Z32VG30DETT280PS
2002Z33VQ35DE280PS
2007Z33後期VQ35HR313PS
2008Z34VQ37VHR336PS(NISMO 355PS)
2022RZ34VR30DDTT405PS(NISMO 420PS)
モモ
モモ

1989年と2002年、まったく同じ数字なんですけど

レイ
レイ

13年間ね。その間、Zは速くなれなかったわけじゃないわ。速くならないことになっていた、というほうが正しいの

モモ
モモ

で、2004年に外れたら?

レイ
レイ

3年後に313PS。そこからは一段ずつ上がっていったわ

日本語の図解。横軸に1989・2002・2007・2008・2022の年、縦軸に最高出力の階段グラフ。280PSのところに水平の点線を引き「自主規制 1990〜2004」と注記する。1989 Z32=280PS、2002 Z33=280PS、2007 Z33後期=313PS、2008 Z34=336PS、2022 RZ34=405PSの5本を階段状に並べる。白地に紺と赤。右下にレイとモモの小さなイラスト
280PSで止まっていた13年と、そのあとの上がり方

ここから、その57年を順に見ていく。

1969年、S30。ポルシェの半分の値段で、ポルシェを狙った。

初代S30は1969年10月に発表、11月に発売。それまでのオープンボディだったダットサン・フェアレディから、ロングノーズ・ショートデッキの閉じたボディを持つ本格的なGTへ切り替わった。

日本仕様の基本型はL20型の直列6気筒、1,998ccで130PS。後輪駆動。

だが、この車の本当の戦場は日本ではなかった。開発の前に約3年をかけて北米市場を調べ上げ、「高性能なのに手が届く2座スポーツカー」という席を狙って作られている。

その狙いは、値札に出た。

車種1970年の米国価格
Datsun 240Z3,526ドル
ジャガー E-type クーペ5,725ドル
ポルシェ 911T6,430ドル

※米国価格は当時の価格資料による。240Zの価格は資料により3,626ドルとするものもある。

モモ
モモ

ポルシェの……半分ちょっと?

レイ
レイ

そう。そして遅くなかったの。ここが大事なところね

モモ
モモ

安くて速いって、いちばん強いやつじゃないですか

レイ
レイ

強かったわ。初代は世界で約52万台売れてる。スポーツカーの台数じゃないのよ、これ

1969年式 日産 フェアレディZ(S30型)の斜め前からの外観。オレンジ系のボディカラー。当時のクロームバンパー、丸型ヘッドランプ、ボンネット後端のエアアウトレット。背景は白い無地のスタジオ
初代S30。ロングノーズ・ショートデッキという言葉が、この形から始まった

Z432という、もう一台のS20。

初代には、外から見てもほとんど区別のつかない特別な一台があった。フェアレディZ432

積んでいたのはスカイラインGT-Rと同系のS20型、1,989ccの直列6気筒DOHC。160PS/7,000rpm。LSDとマグネシウムホイールを備え、価格は185万円で、基本車のおよそ2倍だった。

モモ
モモ

432って何の数字ですか?

レイ
レイ

4バルブ・3キャブレター・2カムシャフト。それだけよ

モモ
モモ

え、そのまますぎませんか!?

レイ
レイ

いい名前だと思うけど。中身をそのまま名前にする度胸、いまの車には無いわ

さらに競技用ベースとして、装備を省いて軽くしたZ432Rも存在した。

もうひとつ、初代を語るなら240ZGを外せない。1971年11月に加わった国内向け240Z(L24型 2,393cc・150PS)に、FRP製の延長ノーズ、透明なヘッドランプカバー、リベット留め風のオーバーフェンダーを組み合わせた仕様だ。いわゆる「Gノーズ」。

Cd値0.390、最高速度210km/h。

モモ
モモ

あの、鼻の長いやつですね

レイ
レイ

そう。空気抵抗を減らすためにやったことが、そのまま伝説になったの。いまでも中古で探してる人がいるわ

1969年式 日産 フェアレディZ432(PS30型)の斜め前からの外観。白系のボディカラー、マグネシウムホイール。背景は白い無地のスタジオ
Z432。S20型を積んだ、初代のもう一つの顔
1971年式 日産 フェアレディ240ZG(HS30H型)の斜め前からの外観。オレンジ系のボディカラー、延長された長いノーズ、透明のヘッドランプカバー、リベット留め風オーバーフェンダー。背景は白い無地のスタジオ
240ZG。FRPの延長ノーズと透明ヘッドランプカバー、そしてオーバーフェンダー

泥まみれの240Z。

Zは走っただけの車ではない。

東アフリカ・サファリラリーで、1971年と1973年に総合優勝している。 1973年の優勝車はLR24型2,497ccで220PS、シェカー・メッタとロフティ・ドリューズの組み合わせだった。

モモ
モモ

サファリって、あの砂と泥のやつですよね

レイ
レイ

あれよ。当時いちばん壊れるラリーと言われてた。そこで2回勝ってるの

モモ
モモ

スポーツカーで?

レイ
レイ

スポーツカーでね。あれで北米の評価が固まった部分はあると思うわ。速いだけじゃなくて、壊れないって

モンテカルロラリーでは1971年に5位、1972年に3位。国内でも1970年の富士1000kmでデビューウインしている。

1973年 東アフリカ・サファリラリー総合優勝車のダットサン240Zの斜め前からの外観。赤いボディに白い丸のゼッケン「1」、黒く塗られたボンネット、ボンネット上の4灯の補助ランプ、泥と傷で汚れた車体、マッドフラップ。背景は白い無地のスタジオ
1973年サファリラリーの総合優勝車。この状態でゴールしている

2代目S130と、V6になった3代目Z31。

2代目のS130(1978年)は、性格を変えてきた。

ボディを大きくし、4輪ディスクブレーキを採用し、居住性と快適性を上げて長距離向きのGTへ寄せている。日本では2.0Lと2.8L、北米では280ZXを名乗った。1982年にはターボが加わり、とくに米国で人気を得たと日産は説明している。

モモ
モモ

速さより、快適さに振ったんですね

レイ
レイ

北米で売れる形にした、というほうが近いわね。その判断は正しかったけど、日本のファンの一部はここで少し離れたと思うわ

3代目のZ31(1983年)は、歴代で初めてV型6気筒を積んだ。VG20ET型の2.0LターボとVG30ET型の3.0Lターボ。代表的なVG30ETは230PSだった。

見どころは形のほうだ。空力を強く意識したくさび形で、上面だけがせり上がるパラレルライジング式のヘッドランプを持つ。Cd値は0.31。

さらに1985年の全日本ラリーでは第6戦・第7戦を連勝し、シリーズチャンピオンを獲っている。

1978年式 日産 フェアレディZ(S130型)の斜め前からの外観。えんじ色系のボディカラー、丸型ヘッドランプ、ファストバック。背景は白い無地のスタジオ
2代目S130。大きく、快適に、長距離向きになった
1983年式 日産 フェアレディZ(Z31型)の斜め前からの外観。白と赤のツートン、くさび形のシルエット、パラレルライジング式ヘッドランプ。背景は白い無地のスタジオ
3代目Z31。歴代で初めてV6を積み、くさび形になった

そして1989年、Z32が280PSを出した。

4代目のZ32は1989年7月に登場した。

ワイド&ロー、キャビンフォワード、短いオーバーハング、約60度傾けた薄型のヘッドランプ。前後マルチリンク、Super HICAS、アルミ対向4ポットブレーキ。当時の日産が持っていた技術が、ほとんど全部入っている。

エンジンは自然吸気のVG30DEが230PS、ツインターボのVG30DETTが280PS/6,400rpm・388N・m。

モモ
モモ

これが、さっきの天井の車ですか

レイ
レイ

そう。日本車の最高出力が、ここで15年止まる

モモ
モモ

Z32の人たちって、それどう思ってたんですかね

レイ
レイ

どうかしらね。ただ、この車が持っていた数字は280PSだけじゃないわ。前後マルチリンク、Super HICAS、アルミの対向4ポットブレーキ。当時の日産の技術が全部入ってるの

モモ
モモ

あー……出力は止められても、そっちは止められないですもんね

レイ
レイ

そういうこと。天井があると、人は別のところを伸ばすのよ

1989年式 日産 フェアレディZ(Z32型)の斜め前からの外観。赤いボディカラー、ワイドで低いスタンス、約60度傾けた薄型ヘッドランプ、ツインターボ車の外観。背景は白い無地のスタジオ
4代目Z32。280PSという数字は、この車から始まった

2000年、Zは一度いなくなった。

Z32は2000年8月に生産を終える。そして次のZ33が出るのは2002年。

約2年間、フェアレディZという車は存在しなかった。

モモ
モモ

え、途切れたんですか

レイ
レイ

途切れたのよ。31年続いた車が、一回消えた

モモ
モモ

なんで消えたんですか?

レイ
レイ

そこは、日産が理由を公式に出していないわ。円高だとか、売れなかったとか、規制だとか、いろいろ言われてるけど、どれかひとつに決められる資料は無いの

モモ
モモ

じゃあ、言わないんですね

レイ
レイ

言わないわ。知らないことを知ってる顔で言うのがいちばんダサいでしょう

一方で、消えているあいだのことは記録が残っている。日産は1990年代半ばから後継車を検討していて、1997年にはS14型240SXをベースに、KA24DE型の2,389cc・200PSを積んだ試作車まで作っていた。

つまり、Zを終わらせるつもりは無かった。作れる状態ではなかった、という話になる。

2002年、Z33。そして2004年、天井が消えた。

ルノーとの提携後、日産はZを「世界に知られた自社の象徴」として改めて位置づけた。2001年のデトロイトショーに新しいZのコンセプトを出し、2002年に日米で発売する。5代目、Z33型。

2001年の日産アニュアルレポートは、復活したZを「新しい日産の旗艦」と位置づけている。当時のカルロス・ゴーン氏が「Z-ness」と呼んだ価値を体現する車だ、という書き方だ。

モモ
モモ

ゴーンさんが復活させたって話、聞いたことあります

レイ
レイ

ゴーン氏が一人で決めた、という資料は無いの。再建計画のなかで、Zが象徴として製品化された。そこまでが確認できることよ

Z33のエンジンは3.5LのV6自然吸気、VQ35DE型で280PS。

モモ
モモ

また280PS

レイ
レイ

またね。2002年は、まだ天井の下なの

そして2004年6月30日、自主規制が廃止される。3年後の2007年、Z33は高回転型のVQ35HR型に切り替わり、313PSになった。

Z33は約6年間で約25万台。Z32を上回るヒットになった。2004年の全日本GT選手権GT500では開幕戦と第6戦を勝ち、シリーズタイトルも獲っている。

2002年式 日産 フェアレディZ(Z33型)の斜め前からの外観。オレンジ系のボディカラー、短いオーバーハング、縦方向に伸びたヘッドランプ。背景は白い無地のスタジオ
5代目Z33。2年の空白のあとに戻ってきた

14年売られたZ34と、いまのRZ34。

6代目のZ34は2008年12月から2022年8月まで、約14年間売られた。

VQ37VHR型の3,696cc自然吸気で336PS、後期のNISMOは355PS。Z33よりホイールベースを詰めて、より小さく機敏な2座へ戻している。6MTには、シフトダウンのときの回転合わせを自動でやるシンクロレブコントロールが付いた。

モモ
モモ

14年って、長すぎませんか?

レイ
レイ

長いわ。その間にライバルはほとんど入れ替わってるもの

そして現行のRZ34。ここが面白いところで、この車はフルモデルチェンジではない。ホイールベース2,550mmと基本の骨格はZ34から引き継いでいる。

ただし、開発者への取材では、ボディ補強、フロントの上側アーム、スプリング、ダンパー、ブッシュを設計し直し、部品の8割以上が新しいと説明されている。

エンジンのVR30DDTT型も、もともとはZ用ではない。VQ37VHRの後継として、インフィニティのQ50/Q60といった上級車向けに作られたV6ツインターボだ。国内ではスカイライン400R系と同じ系統にあたる。それをZ用に、冷却と過給の制御、レスポンスの面で調整し直している。

ついでに書いておくと、Zはいまも走っている。Nissan Z GT500は2022年にSUPER GTのGT500へ復帰し、その年に全8戦中3勝でドライバーとチームの両タイトルを獲った。 日産勢としては7年ぶりの王座だった。

モモ
モモ

借りてきたエンジンなんですね

レイ
レイ

借りてきて、天井が無くなった世界で405PSまで持ってきたのよ。1989年に280PSと書いていた会社がね

何が変わったのか。

ここからが今回のマイナーチェンジの中身になる。

項目2026年8月 改良後改良前
価格573万7,600円〜975万2,600円549万7,800円〜930万2,700円
パワートレイン・変速機VR30DDTT 405PS(NISMO 420PS)。NISMOにも6MTが加わり、標準モデルとNISMOの全域で6MTと9ATが選べるVR30DDTT 405PS(NISMO 420PS)。NISMOは9ATのみ
外装フロントに「Z」エンブレム、新造形バンパー、Z31型意匠の鍛造ホイールZエンブレムなし
内装・画面タンの内装色を新設定、Qi2ワイヤレス充電器、歴代シルエットの起動ムービー

※「—」は、改良前の公式資料で確認できた範囲に記載が無い項目。

値上げ幅はグレードで違う。

グレード改良前改良後
フェアレディZ549万7,800円573万7,600円+23万9,800円
Version T(9AT)595万9,800円619万9,600円+23万9,800円
Version S(6MT)634万7,000円658万6,800円+23万9,800円
Version ST675万9,500円699万9,300円+23万9,800円
NISMO930万2,700円975万2,600円+44万9,900円
モモ
モモ

NISMOだけ上がり方が違いますね

レイ
レイ

6MTとブレーキが入ったぶんね。フロントのローターがGT-Rで使われていた2ピースのドリルドローター

モモ
モモ

GT-Rの部品を持ってきたんですか

レイ
レイ

そう。放熱がよくなって、バネ下も軽くなる。ついでにキャリパーの色も変わったわ。ブライトレッド

標準モデル側の走りの変更は、大径のモノチューブショックアブソーバーだ。ダンパーの受圧面積を従来モデル比で26.6%広げていて、路面からの入力に対する車体の姿勢変化を抑える狙いになっている。

そのほか、両モデル共通で最新のQi2規格に対応したワイヤレス充電器、燃料タンク内のチャンバー追加による横G時の燃料供給の安定化、対自転車の制動要件に適合した衝突被害軽減ブレーキが入った。

モモ
モモ

燃料タンクの中に部品を足したんですか?

レイ
レイ

コーナーで強い横Gがかかると、タンクの中で燃料が寄るのよ。そこで息をつかないようにする部品ね。サーキットを走る人向けの手当てだわ

ボディカラーは全10種類。

モモ
モモ

色、増えたんですか?

レイ
レイ

新しいのが1つ入ったわ。雲龍グリーン。これも元ネタがS30なの

モモ
モモ

また昔のやつですか

レイ
レイ

S30のイメージカラーだったグランプリグリーンから着想を得た、と日産が言ってるわ

モモ
モモ

……あの、色の名前のところ見てもらっていいですか

レイ
レイ

なに

モモ
モモ

432オレンジって書いてあるんですけど

レイ
レイ

あるのよ。さっきの、4バルブ・3キャブ・2カムのあれ

モモ
モモ

色の名前になってるんですか!? 1969年のグレードが!?

レイ
レイ

なってるわ。ついでに言うとワンガンブルーもあるわよ

モモ
モモ

湾岸……。この会社、隠す気ないですね

標準モデルのボディカラーは全10種類。うち5種類が2トーンだ。

カラー名種類備考
雲龍グリーン/スーパーブラック2トーン特別塗装色。2026年8月の新色
バイブラントレッド/スーパーブラック2トーン特別塗装色
ブリリアントホワイトパール/スーパーブラック2トーン特別塗装色
ステルスグレー/スーパーブラック2トーン特別塗装色
ブリリアントシルバー/スーパーブラック2トーン特別塗装色
432オレンジモノトーン特別塗装色
ワンガンブルーモノトーン特別塗装色
ミッドナイトブラックモノトーン特別塗装色
ダークメタルグレーモノトーン
バーガンディーモノトーン

※特別塗装色は追加費用がかかる。グレードにより選べる色が異なる。

NISMOのボディカラーは、NISMOステルスグレー/スーパーブラックの2トーンを含む5種類。NISMOは特別塗装色の選択が必須で、4万9,500円〜の特別塗装色代が車両本体価格に加算される。

走りと使い勝手は、どう評価されている?

実際に乗った評価では、VR30DDTTの二面性が繰り返し挙がる。低回転から太いトルクが立ち上がるのに、高回転までしっかり伸びる。9AT車の加速を「塊のようなトルク」と表現したうえで、単なる低速トルク型ではないと書かれている。

9ATは変速が滑らかで、加速時には素早く段を重ねる。6MTも試したうえで、日常で使うならATを選ぶ、と結論づけている書き手もいる。

その6MTは、クラッチが極端に重くない。操作もリニアで、ギア比は後期Z34と同系ながら、シフトフィールは大きく変わった。ただし横Gがかかった状態では入りにくさが出る、という指摘も付いてまわる。

乗り心地は、Z34より荒れた路面の吸収がいい。高速道路での微修正も少ない。19インチ車は応答が鋭いが、タイヤが路面を追う感覚はしなやかだ。前輪の接地感、操舵の精度、後輪のグリップの掴みやすさも、まとめて上がっている。

弱点も、はっきり書かれている。プラットフォームと室内の基本レイアウトがZ34由来なので、デジタルメーターと機械式のサイドブレーキが同居する。オーナーの声としても、内装材の質感が車両価格に見合わないという不満が複数ある。実測燃費は標準モデルで8.8km/L、NISMOで9.4km/Lという数字が出ている。

NISMOは標準モデルより明確に硬い。ただし入力が一度で収まり、速度が上がるほどフラットで安定するという評価だ。NISMOの9ATは、ダウンシフトにかかる時間を標準モデルより51.4%短縮している。一方で、価格に見合う新しさが薄いという厳しい見方もある。

モモ
モモ

けっこう言われてますね

レイ
レイ

言われてるわ。古い骨格の上に、新しいエンジンと足を載せた車だもの。そこは隠しようがないの

モモ
モモ

店長はそれ、気にならないんですか

レイ
レイ

気になるわよ。気になったうえで、あの音とあの加速なら払うって言ってるの。そこは分けて考えてる

数字じゃなくて、実際どうなの。

モモ
モモ

で、結局どっちなんですか。6速マニュアルと9速AT

レイ
レイ

私は6MT。NISMOの6MT一択

モモ
モモ

975万2,600円のほうですね

レイ
レイ

そう

モモ
モモ

あの、ベースグレードにも6MTありますよね

レイ
レイ

……あるわね

モモ
モモ

573万7,600円ですよね

レイ
レイ

……あるわ

モモ
モモ

同じ6速マニュアルで、401万5,000円違うんですけど

レイ
レイ

ブレーキが違うし、足が違うし、エンジンも15PS違うわ

モモ
モモ

401万5,000円ぶん違います?

レイ
レイ

……そこはね

モモ
モモ

私、ベースでいいと思うんですよ。Zに乗りたいのであって、NISMOに乗りたいわけじゃない人、けっこういると思うんですけど

レイ
レイ

その意見、否定できないわ。 実際、ベースの6MTは今回の値上げを入れても573万7,600円。古典的な後輪駆動の高出力車が、その値段で新車で買えるって、いま他にどれだけあるかしら

モモ
モモ

ほら

レイ
レイ

ただ言わせて。NISMOの6MTは、今回初めて出たの。ずっとATしか無かったのよ

モモ
モモ

あー……待ってた人がいるってことですね

レイ
レイ

いるわ。日産も『お客さまから要望の多かった』と書いてる。要望に応えた、と公式に書く改良って、そんなに多くない

6MTと9ATで迷ったときの判断材料を並べると、こうなる。

6MT9AT
価格同じ同じ
WLTC燃費(標準モデル)9.5km/L10.2km/L
踏み間違い衝突防止アシスト設定なし設定あり
評価の傾向操作がリニア。横Gがかかると入りにくいという指摘あり変速が滑らかで速い。日常で使うならこちらという声
モモ
モモ

踏み間違いのやつ、マニュアルには付かないんですね

レイ
レイ

付かないわ。そこは知っておいたほうがいいわね

日本語の図解。左に「6MT/燃費9.5km/L/踏み間違い防止なし/操作がリニア」、右に「9AT/燃費10.2km/L/踏み間違い防止あり/変速が滑らか」を2列で対比し、中央に「価格は同じ」と大きく置く。白地に紺と赤。右下にレイとモモの小さなイラスト
6MTと9AT、価格が同じだからこそ何で決めるか

買うべき人と、見送っていい人。

こんな人
買っていい後輪駆動の2座クーペを、いま新車で買える最後の機会かもしれないと考えている人/NISMOの6MTを待っていた人/歴代Zに思い入れがあり、Zエンブレムとタンの内装に反応した人/405PSを日常で使える形で欲しい人
見送っていい内装の質感や画面まわりの新しさを重視する人/人や荷物を運ぶ機会がある人(2名乗車・荷室241L)/軽さで曲がる車が好きな人(GR86やロードスターRFが候補)/燃費が気になる人(実測で8〜9km/L台)

買い替えの総額を決めるのは、いまの車の売値。

モモ
モモ

これ、買う人ってどうやってお金作るんですか

レイ
レイ

いま乗ってる車を売るのよ。 それ以外にどこから出てくるの

モモ
モモ

……身も蓋もないですね

レイ
レイ

身も蓋もないけど、そこがいちばん動くところなの。この車、いちばん下といちばん上で401万5,000円離れてるでしょう。値引きで埋まる幅じゃないわ

モモ
モモ

でも、Zを買う人ってもう決めてますよね。査定を見る意味あります?

レイ
レイ

あるわ。Version STにするかNISMOにするかで、275万円ほど違うでしょう。その差を埋めるのは値引きじゃないの

モモ
モモ

あ、そっちですか。買うか買わないかじゃなくて、どれを買えるかの話なんですね

レイ
レイ

そういうこと。手放す側で100万円出てきたら、選べるグレードが変わるもの。先に数字を持ってからカタログを見なさい。順番が逆だと、ずっと同じページを見ることになるわ

モモ
モモ

見るだけでもいいんですか

レイ
レイ

いいわよ。お金もかからないし、見た結果いまの車をもう1年乗ると決めても構わない。動くのが早いほど、選択肢は多いわ

モモ
モモ

でも、うちの車ってそんなに値段つかない気がします

レイ
レイ

そう思い込んでる人が多いのよ。いまは中古の相場そのものが上がっていて、値が付かないと思っていた車に金額が出ることがある

モモ
モモ

古くてもですか

レイ
レイ

人気のある車種なら、年式のわりに落ちていないこともあるの。下取りに出す前に、買取の金額を一度は見ておきなさい

📌 まとめ

  • 2026年8月27日発売。573万7,600円〜975万2,600円。標準モデルは+23万9,800円、NISMOは+44万9,900円の値上げ
  • NISMOにショートストロークの6MTが追加され、6MTと9ATが同じ975万2,600円になった。フロントブレーキにはGT-Rで使われていた2ピースドリルドローターが入る
  • 外装・内装・色・起動アニメーションの変更は、いずれもS30型からZ31型までの歴代Zを元にしている
モモ
モモ

結局、新しくなったんですか、古くなったんですか

レイ
レイ

両方よ。中身は405PSで、顔は1969年。そういう車なの

モモ
モモ

変な車ですね

レイ
レイ

変よ。でも57年続いてる変な車って、そうそう無い

よくある質問

新型フェアレディZ(2026年モデル)はいつ発売された?

2026年8月27日に発表され、同日発売されました。フェアレディZとフェアレディZ NISMOのマイナーチェンジです。

価格はいくら?

税込573万7,600円〜975万2,600円です。標準モデルの改良前が549万7,800円からだったので23万9,800円、NISMOは930万2,700円から975万2,600円で44万9,900円の値上げになります。なおNISMOは特別塗装色の選択が必須で、4万9,500円〜の特別塗装色代が加算されます。

NISMOの6MTと9ATは、どちらが高い?

同じ975万2,600円です。標準モデルも6MTと9ATで価格は変わりません。選ぶ基準は価格ではなく、燃費(標準モデルで6MT 9.5km/L、9AT 10.2km/L)と、踏み間違い衝突防止アシストが9AT車にのみ設定されている点になります。

フロントの「Z」エンブレムはいつ以来?

S30型(1969年)からZ32型(1989年)まで歴代モデルのフロントに使われていたものが、今回のマイナーチェンジで復活しました。NISMOにも共通で装備されます。

新色の「雲龍グリーン」はどういう色?

S30型のイメージカラーだった「グランプリグリーン」から着想を得た色だと日産が説明しています。スーパーブラックとの2トーンで設定されます。

新車をお得に買うには、何から始めればいい?

いま乗っている車を、できるだけ高く手放すことです。車両価格の値引きには限りがありますが、手放す側の金額は車の状態や時期で動きます。ディーラーの下取りを使う場合でも、先に買取の査定額を知っておけば、提示された下取り額が妥当かどうかを判断でき、そのまま交渉の材料になります。

※この記事は2026年8月27日時点の情報をもとに作成しています。価格・装備・カラーは改良や仕様変更で変わることがあります。

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※記事内の画像はイメージです。細部は実際のものと異なる場合があります。

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