トヨタ ランドクルーザー70はどんな車? 2026年モデルの価格・装備と、300・250との違い
この記事の要点
- グレードはAXの1つだけで、税込570万円。2.8Lディーゼル(204PS・500N・m)+6速ATのパートタイム4WD
- 前後の電動デフロックが標準。300では最上級のGR SPORT(813万6,700円)に付く装備が、70では最初から入っている
- 燃料タンクは130L。300も250も80Lなので、給油1回で走れる距離がまるで違う
ランドクルーザー70は、1984年に出た車だ。そこから40年以上、同じ70系のまま作られ続けている。日本ではいちど売られなくなり、期間限定で戻り、また消えて、2023年11月29日にまた戻ってきた。
いまのグレードはAXの1つだけ。税込570万円。同じ値段のランドクルーザー250と比べると、装備の数では話にならない。 それでもこれを選ぶ人がいるのはなぜなのか。中身を見ていく。
ランドクルーザー70の価格は上のとおりで、ここは交渉してもそう大きくは動かない。総額を動かすのは、いま乗っている車をいくらで手放すかのほうだ。 下取りに出すつもりでも、先に買取の相場を見ておけば、提示された下取り額が妥当かどうかを自分で判断できる。
店長、これ……ランクルですよね? でも見たことない顔してます
70よ。ランクルの中でいちばん古い血が残ってるやつ
古いって、中古車ってことですか
新車で買えるわ。設計の起点が1984年というだけ
1984年!? 私、生まれてないですよ!
私もよ。それがまだ売られてるの
なんでそんな古い車を、いまさら……
古いんじゃなくて、変える必要がなかったのよ。壊れないことと、直せることだけを求められてきた車だから
あー……仕事の車、みたいな
そう。トヨタも働くクルマって言い方をしてるわ。ちなみに、いくらだと思う?
うーん、300万円くらいですか?
570万円
えっ!?

そもそもランドクルーザー70は、どういう車なのか。
570万円って、250とほとんど同じですよね
250と8万円しか違わないわ
なのに装備は少ないんですか
少ないわ。画面も小さいし、運転支援もほとんど無い。車としての便利さで比べたら、勝てるところが無い
じゃあ、なんで同じ値段なんですか
作りにお金がかかってるからよ。ラダーフレームで、前後リジッドアクスルで、パートタイム4WD。そのうえ需要が少ないから、数で値段を下げられないの
以下が現行AXの主要スペック。ボディは5ドアの1種類だけだ。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 日本での再導入 | 2023年11月29日 |
| 型式 | 3DA-GDJ76W |
| 全長×全幅×全高 | 4,890×1,870×1,920mm |
| ホイールベース | 2,730mm |
| 最低地上高 | 200mm |
| 最小回転半径 | 6.3m |
| 車両重量 | 2,300kg |
| エンジン | 1GD-FTV型 2,754cc 直4ディーゼルターボ(204PS/500N・m) |
| 変速機 | 6速AT(6 Super ECT) |
| 駆動方式 | パートタイム4WD(H4/L4・前後電動デフロック付き) |
| WLTC燃費 | 10.1km/L |
| 使用燃料 | 軽油 |
| 燃料タンク | 130L |
| 乗車定員 | 5人(2列シート) |
ホイールベースを見て。2,730mmでしょう
300と250は……たしか2,850mmでした
そう。70だけ12cm短いの。骨格が別物だという証拠ね
短いほうが小回り効きそうですけど
それが逆なのよ。最小回転半径は6.3m。300の5.9mより大回りなの
え、なんでですか?
前のタイヤの切れる角度が浅いから。悪路で頑丈さを優先すると、足まわりの動く範囲が制限されるの
1グレード、570万円。何が付いているのか。
70に選択肢は無い。AXの1グレード、ボディカラー3色、それだけだ。だから見るべきなのは「どれを選ぶか」ではなく、570万円で何が手に入るのかになる。
| 装備 | 内容 |
|---|---|
| 駆動方式 | パートタイム4WD(通常は後輪駆動、4WDで前後50:50) |
| 副変速機 | H4/L4(ローレンジのギア比2.488) |
| デフロック | 前後とも電動。リアのみ、または前後同時 |
| 走行制御 | A-TRC、ダウンヒルアシスト、ヒルスタートアシスト |
| ハブ | デュアルモードオートマチックロッキングハブ |
| シート | 5人乗り2列。後席は6:4分割可倒 |
| バックドア | 左右非対称の2枚式(横開き) |
| 安全 | プリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビーム、ロードサインアシスト、発進遅れ告知 |
パートタイム4WDって、なんですか
普段は後ろのタイヤだけで走って、必要なときに前を足す方式。300も250もフルタイムだから、常に4輪に力がかかってるの
どっちがいいんですか?
舗装路ならフルタイムが楽。パートタイムは乾いた舗装路で4WDに入れると、曲がるときに引っかかるから。だけど部品が少ないぶん壊れにくくて、直しやすいわ
あ、そこに戻るんですね
戻るのよ。この車は全部そこに戻るの
300・250に無くて、70にあるもの。
70で見どころになるのは、上のシリーズが持っていない装備のほうだ。
1つ目は、前後の電動デフロック。 片輪が浮いてもタイヤに力を配れる仕組みで、300ではいちばん高いGR SPORT(813万6,700円)に付く装備だ。それが70では、1グレードしかない570万円の車に最初から入っている。
2つ目は、130Lの燃料タンク。 300も250も80Lなので、50L多い。WLTC燃費10.1km/Lと単純にかけ算すれば、給油1回で1,300kmを超える計算になる。
3つ目は、バックドアの開き方。 70は左右非対称の2枚式で、横に開く。左側だけを開けることもできる。300と250は上に跳ね上がる形だ。
タンク130Lって、多すぎませんか
給油所が無い場所で使われる車だからよ。次のスタンドまで200km無い、みたいな土地で成立させるための数字なの
日本だと関係なくないですか
関係あるわよ。遠出のたびに入れなくていいもの。北海道でも九州でも、給油の回数がそのまま減るわ
あ、それは羨ましいかも……
あと横開きね。上に跳ね上がるドアって、後ろに屋根があると開かないでしょう
立体駐車場とか
そう。壁が近くても開けられるのは、実際に使うと楽よ。その代わり、後ろに人が立ってると当たるけど
300・250にあって、70では選べないもの。
逆も書いておく。いま公表されている70の装備表には、300や250にある運転支援の多くが載っていない。
| 機能 | 70 | 300・250 |
|---|---|---|
| 全車速追従機能付レーダークルーズコントロール | ― | 設定あり |
| レーントレーシングアシスト(車線内を保つ操舵支援) | ― | 設定あり |
| パノラミックビューモニター/床下透過表示 | ― | 設定あり |
| レーンチェンジアシスト、フロントクロストラフィックアラート | ― | 250に設定あり |
| プリクラッシュセーフティ | 標準 | 標準 |
| レーンディパーチャーアラート | 警報のみ | 操舵支援付き |
これ、けっこう差がありますね
あるわ。高速道路を何時間も走る人ほど、ここで疲れ方が変わるでしょうね
570万円出して、追従クルーズが無いのは……ちょっと
その感覚は正しいわ。便利さを買う車ではないの
じゃあ何を買う車なんですか
頑丈さと、この見た目よ
見た目……あ、でも正直、私はこの顔けっこう好きです
あら、意外
四角くて、飾りが無くて。バイクでもそういうの好きなので
なるほどね。この車の需要の半分は、たぶんそれよ
ボディカラーは3色。
色は何色ですか
3色。しかも全部、追加料金なし
え、白も無料なんですか!?
そう。パール系じゃない、素のスーパーホワイトIIだからね
全3色。有料色の設定は無い。
| カラー名 | カラーコード | 有料色 |
|---|---|---|
| ベージュ | 4E9 | ― |
| スーパーホワイトII | 040 | ― |
| アティチュードブラックマイカ | 218 | ― |
※設定は改良・年次で変わることがある。
ベージュがいちばん70っぽいですね
私もそう思うわ。この色のためにこの車を買う人がいるくらいには、しっくりくる色よ

日本での売られ方は、途切れて、戻ってきた。
70の日本での歴史は、まっすぐではない。海外では作り続けられていた一方、日本では売られない時期が長かった。
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 1984年11月2日 | 40系のフルモデルチェンジとして70系を日本発売 |
| 2004年 | 日本国内での販売を終了。海外向けの生産は継続 |
| 2014年8月25日 | 誕生30周年記念として、期間限定で再発売(バンとダブルキャブピックアップ) |
| 2015年6月30日生産分 | 期間限定車の受注終了 |
| 2023年11月29日 | 期間限定ではなく、継続販売モデルとして再導入(当時の価格は税込480万円) |
2004年から2023年まで、ほぼ20年空いてるんですね
そのあいだも海外では作ってたのよ。アフリカの病院の搬送車にも、豪州の鉱山や牧場にも入ってるの。トヨタが自分でそう説明してるわ
日本だけ買えなかったってことですか
一時期はね。30周年のときに一度だけ戻ってきて、1年ちょっとで終わったの。そこからまた8年空いたわ
よく戻ってきましたね
戻ってきたのが2023年で、そこから2年半。いまが3回目の日本での現役期間ということになるわ
なお、この車は減税や補助金の対象にはならない。ディーゼルだが2.754Lの3ナンバー乗用車で、自動車税は「2.5L超〜3.0L以下」の区分に入る。
そしてもう1つ、いま70を買おうとするときに必ず当たる話がある。トヨタは工場出荷時期の案内で、70について「現在 生産を休止させていただいております」としている。 買うつもりで動くなら、まず店に状況を聞くところからになる。
作ってないんですか!?
いまはね。再開の時期は案内されてないわ
じゃあ、欲しくても買えない……
そういう時期もある車なの、これは。日本で20年売られなかった時期もあるんだから
あ、さっきの話とつながりますね
つながるわ。この車は、いつでも買えるとは限らないの
走りは、どう評価されている?
実際に乗った評価で共通しているのは、「思っていたより現代の車として使える」という感触だ。日本仕様は後ろのリーフスプリングを2枚にしていて、当たりは以前の70より丸くなっている。広い道であれば普通に流せる。
限界もはっきりしている。ステアリングはロック・トゥ・ロックで4回転を超えるほどゆっくりで、中立付近の手応えは曖昧。舗装路でも上下左右に揺さぶられる感覚は残る。ディーゼルの振動、エンジン音、ロードノイズも、250と比べれば明確に大きい。
悪路に入ると、評価が逆になる。サスペンションの接地性、低速でのトルクの出方、A-TRCの働き。この3つが揃っているから、運転する側にライン選びとアクセル操作を要求する作りでも走り切れる。300や250が電子制御とカメラで走破を支えるのとは、道の越え方が違う。そのぶん、越えられたときの手応えは強い。
4回転って、どのくらいですか
普通の乗用車は3回転いかないくらい。駐車場で切り返すたびに、腕を何往復もさせることになるわ
うわ、それはきついかも
街で乗ると重いのよ、この車。それを込みで好きになれるかどうかね
買っていい人と、見送っていい人。
| こういう人 | 判断 |
|---|---|
| 悪路や雪道を、道具として走る | 70。前後デフロックが標準で、構造も単純 |
| 給油の回数を減らしたい/長距離を走る | 70。130Lタンクと10.1km/Lの組み合わせ |
| この見た目が好き | 70。代わりになる車がほとんど無い |
| 高速道路を長く走る | 300か250へ。追従クルーズと操舵支援が付く |
| 3列シートが要る | 250か、300のガソリン7人乗りへ。70は5人乗りだけ |
| 街乗りが中心 | 250かFJへ。70はステアリングが重く、最小回転半径も6.3mある |
乗り換えの総額を決めるのは、いまの車の売値。
570万円で、装備が少なくて、街だと重い。……それでも欲しい人がいるんですね
いるわ。そして、そういう買い物ほど予算をちゃんと作ったほうがいいの
予算を作る、ですか
いま乗ってる車を、どこにいくらで出すか。そこで数十万円変わるでしょう。それがそのまま、買うほうに回せる金額になるの
でも、うちの車そんなに価値ないと思いますよ
その思い込みがいちばんもったいないのよ。いま中古の相場は動いてるわ。値段なんて付かないと思ってた車に、思ったより数字が出ることがあるの
え、そうなんですか
みんな自分の車を安く見積もりすぎるの。教えると驚かれるわ
……ちょっと気になってきました。でも面倒じゃないですか
査定はタダだし、見たあとで売らなくてもいいの。知らないまま下取りの紙にサインするより、よっぽど得でしょう
たしかに、見るだけならいいですね
同じ車でも、出してくる数字が変わることはあるわ。先に相場を知っておけば、その額が高いのか安いのかを自分で判断できるもの
📌 まとめ
- グレードはAXの1つだけ、税込570万円。2.8Lディーゼル+6速ATのパートタイム4WDで、5人乗り
- 前後の電動デフロックが標準。300では813万6,700円のGR SPORTに付く装備が、最初から入っている
- 燃料タンクは130L(300・250は80L)。その代わり、追従クルーズや操舵支援は装備表に無い
便利さで選ぶ車じゃない、というのは分かりました
そこが分かれば十分よ。この車は、便利さを削った代わりに壊れないことを取ったの
40年変えてないのも、そういうことですか
変える必要がなかったのよ。必要になったら変わるわ。それだけ
かっこいいこと言いますね
たまにはね
よくある質問
ランドクルーザー70はいくら? グレードはいくつある?
AXの1グレードだけで、税込5,700,000円です(沖縄地区は価格が異なる場合があります)。2023年11月29日の再導入時は480万円でした。なお、トヨタは工場出荷時期の案内で「現在 生産を休止させていただいております」としています。買う前に販売店で状況を確認してください。
ランドクルーザー70は何人乗り?
5人乗りの2列シートです。3列シートの設定はありません。荷室はVDA法で、後席使用時が605L(ルーフまで)、後席をタンブルさせると1,205Lになります。
ランドクルーザー70の4WDは、300や250と何が違う?
70はパートタイム4WDで、普段は後輪駆動、必要なときに4WDへ切り替えます。300と250はフルタイム4WDで、常に4輪に駆動がかかります。また70は前後の電動デフロックが標準で、300ではGR SPORTだけに付く装備です。
ランドクルーザー70の燃費は? 燃料は何?
WLTCモードで10.1km/L、燃料は軽油です。燃料タンクは130Lで、300や250の80Lより50L大きくなっています。
ランドクルーザー250と迷っています。決め手は?
高速道路を長く走るなら250です。全車速追従のレーダークルーズと操舵支援が付き、7人乗れて、レギュラーガソリンで走ります。悪路を道具として走るなら70で、前後デフロックが標準、給油1回で走れる距離も長くなります。価格差は8万円ほどなので、値段では決まりません。
新車をお得に買うには、何から始めればいい?
いま乗っている車を、できるだけ高く手放すことです。車両価格の値引きには限りがありますが、手放す側の金額は車の状態や時期で動きます。ディーラーの下取りを使う場合でも、先に買取の査定額を知っておけば、提示された下取り額が妥当かどうかを判断でき、そのまま交渉の材料になります。
※この記事は2026年8月30日時点の情報をもとに作成しています。価格・装備・カラーは改良や仕様変更で変わることがあります。
この記事で参照した情報源(19件)
- トヨタ ランドクルーザー“70” 公式ページ
- トヨタ 工場出荷時期・納車時期の目処について(公式・2026年8月28日更新)
- トヨタ ランドクルーザー“70” 価格・グレード(公式)
- トヨタ ランドクルーザー“70” WEBカタログ・主要諸元(PDF・公式)
- トヨタ ランドクルーザー“70” 走行性能(公式)
- トヨタ ランドクルーザー“70” 安全性能(公式)
- トヨタ ランドクルーザー“70” 室内空間(公式)
- トヨタ ランドクルーザー“70” 荷室容量(公式FAQ)
- トヨタ ランドクルーザー“70” 4WDシステム(公式FAQ)
- トヨタ ランドクルーザー“70” ボディカラー(公式FAQ)
- トヨタ ニュースリリース ランドクルーザー“70”を日本市場へ再導入(2023年11月29日)
- トヨタ ニュースリリース ランドクルーザー70を期間限定で再発売(2014年8月25日)
- トヨタ ランドクルーザーの歴史 ヘビーデューティー系(公式)
- webCG ランドクルーザー70 試乗
- webCG ランドクルーザー70 試乗(続)
- webCG ランドクルーザー70/300 比較試乗
- Response ランドクルーザー70/250 比較
- 中古車オークションの平均成約単価(2026年2月・過去最高を更新)
- 中古車相場レポート(2026年7月)
※記事内の画像はイメージです。細部は実際のものと異なる場合があります。
← 記事一覧へ

