CX-5・CX-60・CX-80はどれを選ぶ? 2026年モデルの価格・サイズ・3列目を比較
この記事の要点
- CX-5:330万円台から入りたい人。5人までしか乗らない人。予算450万円で装備を全部載せたい人
- CX-60:ディーゼルかPHEVが欲しい人。後輪駆動の走りに価値を感じる人。狭い駐車場や住宅街の角を毎日通る人(最小回転半径5.4mで3台中いちばん小さい)
- CX-80:3列目に人を乗せる予定が実際にある人。長距離を走る人。5メートル近い車を停められる場所がある人(478万1,700円〜)
マツダの販売店に行くと、名前がひと文字違いのSUVが3台並んでいる。CX-5、CX-60、CX-80。数字が大きいほど値段も大きくなる、というところまでは誰でも分かる。
ただ、この3台は「同じ車を大きさ違いで作ったもの」ではない。エンジンの置き方から違う。 そしていちばん安いグレードの価格だけで並べると、いちばん大事なところを見落とす。同じ予算で買える構成をそろえて並べ直すと、順番の意味が変わってくる。3台の分かれ道を、そこから整理していく。
どれを選ぶにしても、新車の価格は交渉してもそう大きくは動かない。総額を動かすのは、いま乗っている車をいくらで手放すかのほうだ。 下取りに出すつもりでも、先に買取の相場を見ておけば、提示された下取り額が妥当かどうかを自分で判断できる。
店長、この3台って結局どう違うんですか。数字が大きいほど高い、でいいですか
値段だけならね。でもCX-5だけ、エンジンの積み方が違うのよ
積み方?
CX-5はエンジンを横に寝かせて置いて、基本は前輪で走るの。CX-60とCX-80はエンジンを縦に置いて、後輪で走るわ
それって、走ってて分かるものなんですか
加速したときに背中から押される感じが違う、と言われるわね。あとはボンネットの長さ。縦に置くと前が長くなるから、見た目が変わるのよ
じゃあ見た目で選んでもいいんですね
いいわよ。車は見た目で選んでいいの。 そのうえで、積めるか停められるかを確かめればいいだけ



まず、この3台はどういう関係なのか。
マツダはCX-60とCX-80を「ラージ商品群」と呼び、縦置きエンジンと後輪駆動ベースで作っている。そのうえで、CX-60を「スポーティな走りを追求する2列シート」、CX-80を「上質な移動体験を提供する3列シート」と説明し、CX-80を国内市場のフラッグシップに置いている。CX-5はこの2台とは別の系統で、マツダが商品群の中核と位置づけるモデルだ。
じゃあCX-5だけ、ちょっと仲間はずれなんですか
仲間はずれというより、いちばん売れているのがCX-5なのよ
2025年の国内登録台数を並べると、こうなる。
| 車種 | 2025年の登録台数 |
|---|---|
| CX-5 | 24,520台 |
| CX-60 | 10,823台 |
| CX-80 | 9,689台 |
CX-5、倍以上売れてるじゃないですか
価格帯が違うから当たり前ではあるけれど、マツダのSUVの標準がCX-5、という理解で合っているわ
数字で並べると、こうなる。
| 項目 | CX-5(3代目) | CX-60 | CX-80 |
|---|---|---|---|
| 価格帯(税込) | 330万〜447万1,500円 | 382万8,000円〜649万5,500円 | 478万1,700円〜714万4,500円 |
| 全長×全幅×全高 | 4,690×1,860×1,695mm | 4,740×1,890×1,685mm | 4,990×1,890×1,710mm |
| ホイールベース | 2,815mm | 2,870mm | 3,120mm |
| 最小回転半径 | 5.6m | 5.4m | 5.8m |
| 車両重量 | 1,640〜1,770kg | 1,730〜2,100kg | 2,000〜2,260kg |
| 乗車定員 | 5名(2列) | 5名(2列) | 6/7名(3列) |
| 荷室容量 | 466L | 570L | 258L(3列使用時)/566〜687L(3列目格納時) |
| エンジンの置き方・駆動 | 横置き/FF・4WD | 縦置き/FR・4WD | 縦置き/FR・4WD |
| パワートレイン | 2.5Lガソリン 1種 | ガソリン/ディーゼル/48V/PHEV の4種 | ディーゼル/48V/PHEV の3種 |
※荷室容量は各社・各車で測定条件が異なるため、数値を1対1で比べない。CX-60とCX-80はVDA方式・サブトランクを含む。
あれ、小回りが一番きくのはCX-60ですね。真ん中なのに
5.4m。CX-5より20cm、CX-80より40cm小さいわ。3台の中でいちばん立派な顔をしている車が、いちばん狭い駐車場に強いの
なんか裏切られた感じでいいですね、それ
後輪駆動は前輪をハンドルで大きく切れるから、こういう逆転が起きるのよ
同じ予算で並べ直すと、順番の意味が変わる。
いちばん安いグレードの価格で並べると、330万/383万/478万と順番に並ぶ。ただし各車とも上と下でかなり中身が違うので、いちばん安い構成だけを見比べても判断の材料にはなりにくい。430万円から480万円という同じ帯で、それぞれ何が買えるかをそろえて並べ直すと、こうなる。
| 車 | 構成 | 税込価格 |
|---|---|---|
| CX-5 | L・4WD+メーカーセットオプション(スポーツタン内装+パノラマサンルーフ) | 4,471,500円 |
| CX-5 | L・4WD | 4,306,500円 |
| CX-60 | XD Drive Edition・2WD(ディーゼルのいちばん安いグレード) | 4,303,200円 |
| CX-80 | XD Drive Edition・2WD(CX-80のいちばん安いグレード) | 4,781,700円 |
オプション無しのCX-5の一番上と、CX-60のディーゼルが同じ値段!?
3,300円差よ。1回給油したら消える差ね
じゃあ完全に好みの問題じゃないですか
そう。ここが3台の本当の分かれ道なの。同じ430万円で、最上級グレードのCX-5を買うか、素の直6ディーゼルを買うか。中身がまったく違うでしょう
装備が全部載ったほう、私は好きです。だって同じ値段ですよ
あなたはそうでしょうね。CX-5のLなら15.6インチの画面が付いて、渋滞時のハンズオフも標準よ。同じ430万円でCX-60を選ぶ人は、その装備を諦めて3.3リッターの直6ディーゼルを取るの
……その二択、けっこう残酷ですね
正解は無いわ。何にお金を払いたいかが違うだけ。 ただ、CX-80だけはここから48万円上がるから、同じ土俵には並ばないの
エンジンの選択肢が、3台でいちばん違うところ。
| CX-5 | CX-60 | CX-80 | |
|---|---|---|---|
| ガソリン | 2.5L・178PS(マイルドハイブリッド) | 2.5L・188PS | 設定なし |
| ディーゼル | 設定なし | 直6 3.3L・231PS/500N・m | 直6 3.3L・231PS/500N・m |
| ディーゼル+48V | 設定なし | 直6 3.3L・254PS/550N・m | 直6 3.3L・254PS/550N・m |
| PHEV | 設定なし | 2.5L+モーター(一充電71km) | 2.5L+モーター(一充電67km) |
| WLTC燃費 | 2WD 15.2/4WD 14.2km/L | ガソリン14.1・13.0/ディーゼル最大21.0km/L | ディーゼル16.7〜19.0km/L |
CX-5、1種類しかないんですね
3代目になって2.5リッターのガソリン1本になったの。2代目にあったディーゼルが、新しいラインナップには無いわ
え、じゃあ燃費でディーゼル狙ってた人はどうするんですか
CX-60に行くしかないわね。あちらのディーゼルはWLTCで21km/Lまで届くから
330万円で買おうと思ってた人が、いきなり430万円ですか
そう。ディーゼルが欲しいという理由だけで、100万円上のクラスへ移ることになるの。ここが3代目CX-5でいちばん人が動いたところよ
3列目が要るかどうかで、CX-80の話は9割決まる。
CX-80だけが3列シートを持っている。ホイールベースを3,120mmまで伸ばし、3列目のサイドガラスを大きくして、ルーフの位置も高めに取ってある。マツダは身長170cm相当の人が深く腰掛けても快適な状態を目指した、と説明している。ただし実際に乗った評価では、身長171cmの人が座って膝まわりの余裕が少なかったという指摘もあり、大人が長時間座る前提なら自分で座って確かめたほうがいい。
ただし荷室の数字は、3列目を立てているかどうかで大きく動く。3列使った状態で258L、3列目を倒すと566〜687L。 人を運ぶ形と、荷物を運ぶ形が、はっきり分かれている。
258リットルって、3人ぶんのスーツケースとか無理そうですね
7人乗って旅行に行く車ではないわ。7人乗るのは近所への移動、遠出は3列目を畳んで4人か5人。そういう使い方の車ね
じゃあ、3列目使わないなら?
CX-60を買いなさい。同じ土台で、95万円安く買えて、小回りも利くわ。3列目のためだけに、全長5メートルと5.8mの最小回転半径を我慢する理由が無いでしょう
はっきり言いますね
3列目を年に1回しか使わないなら、その1回はレンタカーでいいの。 残りの364日を運転するのは自分よ
乗り味は、それぞれどう評価されている?
CX-5(3代目)は、ホイールベースを115mm伸ばし、ダンパーの初期応答を上げて、バネレートは低めに振ってある。実際に乗った評価では、大画面と周辺カメラを含めた使い勝手、視界の良さ、荷室の使いやすさが挙がる。パワートレインが2.5Lガソリン1本になったぶん、走りの評価は「素直で扱いやすい」という方向にまとまっている。
CX-60は、発売当初に乗り心地の評価が割れた車だ。2025年2月発売の商品改良でバネとダンパーを中心にセッティングを見直しており、そこから評価が変わっている。改良後の評価と改良前の評価が同じ検索結果に並んでいるので、中古で探すときは年式を見ないと話が噛み合わない。
CX-80は、CX-60に対して後ろ足を柔らかい方向へ振ってある。リアのスプリングレートを半分以下にし、バンプストッパーを短くしてストロークを広げ、ダンパーの減衰力を上げて動きを抑える、という作り分けが開発側の説明として報じられている。実際に乗った評価では、CX-60の初期型で指摘された突き上げや跳ねは収まったという見方で一致する一方、荒れた路面での落ち着かなさとロードノイズは残るという声も繰り返し出てくる。2列目には上下動と横揺れが残るという指摘もある。
評価がいちばん高いのは、CX-60とCX-80に載る直6ディーゼルだ。音の太さ、上まで回したときの伸び、そして長距離を走ったあとの疲れの少なさ。ここは繰り返し出てくる。
『長距離で疲れない』って、どういう感じなんですか。よく言われますけど、正直ピンとこないです
アクセルを踏み込まなくても速度が乗るから、エンジンを回している時間が短いの。音も振動も少ないまま距離が減っていくわ。高速を3時間走ったあとに、降りてすぐ歩けるかどうかの違いね
あー、その言い方なら分かります
こんな人はCX-5/CX-60/CX-80
| 車 | 向いている人 |
|---|---|
| CX-5 | 330万円台から入りたい人。日常の使い勝手と画面まわりの新しさを取りたい人。5人までしか乗らない人。予算450万円で装備を全部載せたい人 |
| CX-60 | ディーゼルが欲しい人。PHEVを検討する人。狭い駐車場や住宅街の角を毎日通る人(3台で最小回転半径がいちばん小さい)。後輪駆動の走りに価値を感じる人 |
| CX-80 | 3列目に人を乗せる予定が実際にある人。 長距離を走る人。5メートル近い車を停められる場所がある人 |

私はCX-5ですね。同じ430万円なら、装備が載ってるほうが得じゃないですか
私はCX-60。あの直6を、余計なものを挟まずに回したいの
同じ値段で真逆選びましたね、私たち
そういう3台なのよ。 値段で並んでいるように見えて、実際は好みで分かれるの
買い替えの総額を決めるのは、いまの車の売値。
でも、どれにしても300万円以上ですよね。重いなあ
その全額を出すつもりで見ている?
え、違うんですか
いま乗っている車があるなら、出ていくのは差額でしょう。新車の値引きには限界があるけれど、いまの車をいくらで手放すかは、まだ動くの。3台で迷っているうちにやっておきなさい
下取りに出すつもりだったんですけど
その下取り額が高いのか安いのか、何と比べて判断するの
……比べるものがないですね
だから先に査定額を1つ持っておくのよ。数字を持って行けば、提示された下取り額をその場で判断できるわ。しかも査定は無料で、金額を見てから断ってもいいの
聞くだけならタダ、ってことですね
それと、自分の車の価値を低く見積もらないこと。中古の相場は昔より上がっているわ
そんなに違うものなんですか
人気のある車種なら、年式のわりに落ちていないこともあるの。同じ車でも、下取りと買取で出てくる数字が変わることがあるわ
📌 まとめ
- CX-5は横置きエンジンのミドルSUV、CX-60とCX-80は縦置き・後輪駆動ベースのラージSUV。3列シートはCX-80だけ
- 450万円前後で並べ直すと、CX-5の最上級とCX-60のディーゼルいちばん安いグレードがほぼ同じ値段になる。ここが実際の分かれ道
- 3台で最小回転半径がいちばん小さいのはCX-60の5.4m。毎日停める場所から考えるなら、真ん中が有利
大きさで選ぶんじゃないんですね、この3台
3列目が要るかどうかで、まずCX-80が決まる。残りの2台は、同じ予算で装備を取るか、エンジンを取るか。 それだけよ
じゃあ最初に決めるのは、家族の人数ですね
そして駐車場の広さ。そのふたつが決まれば、選択肢は勝手に1つか2つに減るわ
よくある質問
CX-5・CX-60・CX-80で、いちばん小回りが利くのはどれ?
CX-60です。最小回転半径は5.4mで、CX-5の5.6m、CX-80の5.8mより小さくなります。3台の中で車体は真ん中の大きさですが、後輪駆動ベースで前輪を大きく切れるため、駐車場や住宅街ではいちばん扱いやすい数字です。
CX-5にディーゼルはある?
3代目CX-5の公式グレード表と主要諸元表に、ディーゼル(XD/SKYACTIV-D 2.2)の設定はありません。全グレードが2.5Lガソリンのマイルドハイブリッドです。ディーゼルが欲しい場合はCX-60かCX-80が選択肢になります。
CX-60とCX-80、値段はどのくらい違う?
いちばん安いグレードで比べると、CX-60が382万8,000円から、CX-80が478万1,700円からで、約95万円の差があります。ただしCX-60には2.5Lガソリンの25Sがあり、CX-80は最も安いグレードでも直6ディーゼルです。ディーゼル同士(CX-60のXD Drive Edition・2WDとCX-80のXD Drive Edition・2WD)で並べると、差は約48万円になります。
3列目を使わないなら、CX-80を選ぶ理由はある?
同じ土台のCX-60のほうが安く、最小回転半径も小さいため、3列目を使わないならCX-60が合理的です。CX-80を選ぶ理由になるのは、後ろ足を柔らかい方向へ振った同乗者寄りの乗り味です。実際に乗った評価では、CX-60の初期型で指摘された突き上げや跳ねが収まり、高速での静粛性も良好だという声が挙がっています。
新車をお得に買うには、何から始めればいい?
いま乗っている車を、できるだけ高く手放すことです。車両価格の値引きには限りがありますが、手放す側の金額は車の状態や時期で動きます。ディーラーの下取りを使う場合でも、先に買取の査定額を知っておけば、提示された下取り額が妥当かどうかを判断でき、そのまま交渉の材料になります。
※この記事は2026年8月21日時点の情報をもとに作成しています。価格・装備・カラーは改良や仕様変更で変わることがあります。
この記事で参照した情報源(15件)
- マツダ CX-5 グレード・価格(公式)
- マツダ CX-5 主要諸元・装備(PDF・公式)
- マツダ CX-60 グレード・価格(公式)
- マツダ CX-60 主要諸元(PDF・公式)
- マツダ CX-80 グレード・価格(公式)
- マツダ CX-80 主要諸元・主要装備(PDF・公式)
- マツダ CX-80 荷室容量(公式FAQ)
- マツダ ニュースリリース CX-60・CX-80を商品改良し発売(2026年3月19日)
- マツダ ニュースリリース 新型CX-5の販売を開始(2026年5月21日)
- マツダ ニュースリリース ラージ商品群の計画(2021年10月7日)
- 日本自動車販売協会連合会 2025年 ブランド通称名別 新車販売台数(PDF)
- Car Watch CX-80 公道試乗記
- Car Watch CX-5 試乗記
- ベストカーWeb CX-80 試乗記
- Response CX-80 試乗記(2026年8月19日)
※記事内の画像はイメージです。細部は実際のものと異なる場合があります。
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