GR86(2026年モデル・ZN8)徹底解説 グレード・価格・カラーと2026年8月の改良点
この記事の要点
- 293万6,000円(RC・6MT)〜361万6,000円(RZ・6AT)。2.4L水平対向の235PS、FR、6速MTと6速AT
- グレードはRC・SZ・RZの3つ。迷うのはSZとRZの32万3,000円差
- 2026年8月の改良は、新色ソリッドグレー/RZの内装変更/走りの制御/アイサイトの3眼化
- カラーは全7色。うち有料色が2色
GR86のグレードは、RC・SZ・RZの3つしかない。それなのに迷う。装備が段階的に増えるのではなく、性格の違うものが3つ並んでいるからだ。
2026年8月28日から、一部改良を受けたモデルの注文受付が始まった。293万6,000円から361万6,000円。この記事では、その3つをどう選び分けるかを中心に、カラーと改良点を整理する。
グレードを決めたあとに残るのは、支払う総額の話だ。車両価格は交渉してもそう大きくは動かないが、いま乗っている車の値段は動く。 先に買取の相場を見ておくと、ディーラーの出す下取り額が妥当かどうかを自分で判断できる。
店長、この車ってスポーツカーですよね。300万円って安いんですか?
安いわよ。後輪駆動でマニュアルが選べる新車が、300万円切ってるんだから
その条件、そんなに珍しいんですか?
珍しいわ。新車で、後輪駆動で、マニュアルが選べて、300万円を切る。この4つが全部そろう車は多くないの

そもそも、GR86はどういう車なのか。
2021年10月に発売された2代目の86。型式はZN8。トヨタとスバルの共同開発で、生産はスバルの群馬製作所。姉妹車はスバルBRZだ。
エンジンはスバルの水平対向4気筒にトヨタの燃料噴射を組み合わせたFA24型で、2,387ccの自然吸気。過給機は付かない。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 全長×全幅×全高 | 4,265×1,775×1,310mm |
| ホイールベース | 2,575mm |
| 最小回転半径 | 5.4m |
| 車両重量 | 1,270〜1,300kg |
| 最高出力 | 235PS/7,000rpm |
| 最大トルク | 250N·m/3,700rpm |
| 変速機 | 6速MT/6速AT |
| 駆動方式 | 後輪駆動(FR) |
| 乗車定員 | 4名 |
| 荷室容量 | 231L(後席使用時・VDA法) |
| 使用燃料 | 無鉛プレミアム(ハイオク) |
4人乗りって書いてありますけど、後ろに人乗れるんですか?
乗れるとは書いてあるわ
言い方
大人が長時間座る場所じゃないの。荷物置きだと思ったほうがいいわ
じゃあ実質2人乗りですね
そう。そのかわり、後ろを倒すとタイヤが4本積めるの。トヨタが自分でそう案内してるわ
なんでタイヤ!?
サーキットに行く人は履き替えるからよ。人を乗せる想定じゃなくて、遊び道具を積む想定なの
なお「86」という名前の由来と、1983年のAE86からの歴史は別の記事にまとめている。
2026年8月の改良で、何が変わったのか。
| 項目 | 変更内容 |
|---|---|
| 外板色 | 新色「ソリッドグレー」を追加。先代86に約半年間だけ設定されていた色の復活 |
| 内装 | RZの一部パーツを変更。スイッチ類を光の反射しにくい鋳物ブラック塗装に。ブラック×レッドの内装色は、先代の後期型を想起させる配色へ |
| スロットル | 低μ路・ウェット・雪道など、繊細な加速の調整が要る場面に向けて制御を変更 |
| ステアリング | スーパー耐久への参戦経験から、高速コーナーや荒れた路面でのふらつきを抑える制御へ |
| シフト(MT) | シフトインターロックの面取りを約0.5mm拡大し、5速から4速へ落とすときの操作性を改善 |
| 安全 | アイサイトを2眼カメラから3眼カメラへ変更 |
今回って、大きく変わったほうですか?
見た目は変わってないわ。色が1つ増えて、あとは中身ね
じゃあ地味……
地味よ。ただ、地味なところを直してくるのがこの車なの。シフトの引っかかりを0.5mm削ってるわ
0.5mm!? それ分かるんですか?
分かるのよ、これが。しかも5速から4速に落とすところだけ、って書いてあるわ
ピンポイントすぎません?
コーナーに入る直前に使うところなのよ。……まあ、そこを直したと言えば刺さる相手がいる、と分かっててやってるわね

グレードは3つ。どう選ぶか。
| グレード | 6MT | 6AT | タイヤ | ブラインドスポットモニター |
|---|---|---|---|---|
| RC | 2,936,000円 | 設定なし | 205/55R16 | 設定なし |
| SZ | 3,195,000円 | 3,293,000円 | 215/45R17 | オプション |
| RZ | 3,518,000円 | 3,616,000円 | 215/40R18 | 標準 |
※Bremboのブレーキとザックスのダンパーは、SZとRZにメーカーオプション。トルセンLSDは全グレード標準です
いちばん安いRC、40万円くらい違いますけど、これ何が足りないんですか?
足りないというより、載せてないの。装備を落として軽くしてある。ATの設定も無いわ
じゃあ誰が買うんですか
競技のベース車ね。どうせ自分で足回りもタイヤも換えるから、最初から付いてないほうがいいという人よ
あー、なるほど。じゃあ普通の人はSZかRZ
そうなるわね
迷うのは、SZとRZの32万3,000円。
| SZ | RZ | |
|---|---|---|
| タイヤ | 215/45R17 | 215/40R18 |
| ブラインドスポットモニター | オプション | 標準 |
| 2026年の内装変更 | なし | あり(ブラック×レッドを選べる) |
| 6MT | 3,195,000円 | 3,518,000円 |

タイヤが1インチ大きくなって、後ろから来る車を知らせてくれて、内装が変わる
そういうこと
……その3つに、その金額出しますか?
出す人と出さない人が、きれいに分かれるところね
店長は?
あとで言うわ。ただ、今回の改良で内装を変えたのはRZだけなの。赤いステッチが囲む運転席が欲しいなら、選択肢は1つしかない
うーん。でも私だったらSZにして、その32万円をタイヤとか保険に回しますけど
それは正しいわ。……正しいけど、私はRZにする
なんでですか
18インチのほうがかっこいいから
理由が
乗り心地は硬くなるわよ。分かってて言ってるの
カラーは全7色。
2026年8月の改良で、新色「ソリッドグレー」が加わった。
| 色名 | 有料色 |
|---|---|
| ソリッドグレー | — |
| クリスタルブラックシリカ | — |
| アイスシルバーメタリック | — |
| マグネタイトグレーメタリック | — |
| サファイアブルー | — |
| スパークレッド | 有料色 |
| クリスタルホワイトパール | 有料色 |

グレー系が3つもあるんですね
多いわね。ソリッドグレー、マグネタイトグレー、アイスシルバー
間違えそう
名前だけだと分からないわよね。この3つは実車を並べて見ないと決められないと思うわ
新色のソリッドグレー、人気出そうですか?
先代のときに半年しか売らなかった色を、わざわざ戻してきたのよ。それだけ言われてたってことでしょうね
走りは、どう評価されている?
評価を読んでいて目立つのは、この車が「街で普通に走る」ことを苦にしなくなったという話が多いことだ。先代の2.0Lは、上まで回さないと前に出ない性格だと言われ続けていた。2.4Lになってからは、信号から出るくらいの速度でも十分にトルクがある、という受け止めが並ぶ。回して楽しむ性格が消えたわけではない、という補足もほぼ必ず付く。
曲がり方については、姉妹車のスバルBRZと並べて語られることが多い。GR86のほうが向きの変わり方が早く、後ろを動かして曲げていく感覚が強い。 BRZは前後の落ち着きと、荒れた路面での安心感を評価される。スバル自身、GR86はスポーツ走行寄り、BRZは雨や雪でも安心できる方向だと説明していて、媒体の評価もその線に沿っている。
ただし2024年にダンパーとステアリングが変わってからは、その差が縮まったという声もある。いまはどちらが上という話ではなく、好みの問題という扱いに近い。
⚠️ 注意点
- 低速で路面の凹凸を拾うという声が多い。とくに18インチ仕様は、荒れた舗装でタイヤの音が入る
- 操作系は使いやすいが、内装の素材はこの価格なりという評価が付いて回る
- ATを手動で操作すると、こちらが引っ張りたい場面で先にシフトアップすることがある
- メーターの表示情報が多く、グラフィックが煩雑という指摘もある
回すと楽しい、ってよく言いますけど、正直ピンとこないです
そうよね。……エンジンの音と振動が、上に行くほど変わっていくの。同じ音がでかくなるんじゃなくて、性格が変わる
性格
4,000回転までは普通の車の顔をしてるのに、そこから上は別の生き物になるわ。その切り替わりを自分の右足で起こせるのが、この車の面白いところ
……ちょっとだけ分かりました
数字じゃなくて、実際どうなの。
燃費、どのくらいなんですか?
グレードと変速機で少しずつ違うけど、だいたい12km/L前後。……ただしハイオクよ
ハイオク……
スポーツカーだもの。そこは諦めるところよ
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| WLTC燃費 | RC・SZの6MT 12.0km/L / SZの6AT 11.8km/L / RZの6MT 11.9km/L / RZの6AT 11.7km/L |
| 燃料タンク | 50L |
| 自動車税(年額) | 43,500円 |
| 荷室容量 | 231L(後席使用時) |
※自動車税は2019年10月以後に新規登録された自家用乗用車の年額です
荷室231Lって、どのくらいですか
この手のクーペとしては普通ね。家族の買い物をまとめてやる車ではないわ
じゃあ何を積むんですか
後ろを倒せば、タイヤ4本と工具が積めるの。トヨタが公式にその積み方を出してるわ
また出た、タイヤ4本
この車で見るべきなのは、後席を使ったときの数字じゃないの。倒したときに何が入るかのほうよ
用途がはっきりしてますね
はっきりしてるわ。だから1台目には向かないの
同じ予算で買える、他の選択肢。
この価格帯で比較対象になる車を並べる。
| 車種 | 価格(税込) | 最高出力 | 性格 |
|---|---|---|---|
| トヨタ GR86 | 293万6,000〜361万6,000円 | 235PS | 2+2、FR、自然吸気2.4L |
| スバル BRZ | 337万7,000〜387万2,000円 | 235PS | GR86の姉妹車。落ち着いた味付け |
| マツダ ロードスター | 295万9,000〜374万円 | 132PS | 2人乗り、FR、オープン |
| マツダ ロードスター RF | 385万〜436万7,000円 | 184PS | 同上、電動ハードトップ |
| 日産 フェアレディZ | 549万7,800円〜 | 405PS | 2人乗り、3.0Lツインターボ |
ロードスター、GR86とほぼ同じ値段なんですね
そうなの。ここがいちばん悩むところだと思うわ
屋根が開くほうが楽しくないですか?
開くわね。でも2人しか乗れないし、荷物はもっと積めないわよ
あ、そっか
出力は表のとおりGR86がだいぶ上よ。でもロードスターは1トンを切ってるの。同じ土俵じゃないわ
軽いほうが楽しいって言いません?
言うわね。……言うけど、私はGR86を選ぶ
えっ、意外です。店長なら軽いほう選びそうなのに
屋根が閉まってるほうが好きなの。あと235PSは捨てがたいわ
結局パワーじゃないですか
結局パワーよ
でも私はロードスターですね。だって……
かわいいから?
かわいいからです
バイクと同じ基準で車を選ばないの
買うべき人と、見送っていい人。
✅ メリット
- 300万円を切る価格で、後輪駆動とマニュアルの両方が手に入る
- 2.4Lは信号から出るくらいの速度でもトルクがある。毎日乗っても疲れにくい
- いちばん安いRCにもトルセンLSDが付く。グレードを落としても走りの素性は変わらない
- 後席を倒せばタイヤ4本と工具が積める。サーキットに持ち出す前提の積み方ができる
- 先代のZN6が中古で約850台流通している。同じ系統の車を、状態を選んで探せる
⚠️ 注意点
- 後席は大人が長時間座る場所ではない。人を乗せる用事があるなら、もう1台要る
- 18インチのRZは、荒れた舗装でタイヤの音が入る。試乗はできれば普段使う道で
- 指定はハイオク。WLTC燃費はグレードで11.7〜12.0km/L
- 四輪駆動が選べない。雪の多い土地では、ここが最初の判断材料になる
- 2ドアなので、後ろに乗せるたびに前席を倒すことになる
これ、2台持てる人の車ですよね
2台持てる人か、1台で足りる人ね。子どもがいなくて、大きい荷物を積む用事がなくて、運転そのものが目的の人
けっこう絞られますね
絞られるわ。でも、当てはまる人には他に代わりがないの。そこがこの車の強いところよ
買い替えの総額を決めるのは、いまの車の売値。
ここまでグレードの差額を32万3,000円だ9万8,000円だと数えてきたが、実はもっと大きく動く金額がある。いま乗っている車の売値だ。 車の状態や時期、どこに持ち込むかで数十万円変わることがある。
え、じゃあさっきまで悩んでたの何だったんですか
無駄じゃないわよ。ただ、順番が逆なの
順番?
先に自分の車がいくらになるか分かってから、グレードを決めたほうがいいの。20万円多く売れたら、SZじゃなくてRZが見えてくるでしょう
あ……。予算のほうが動くってことですか
そう。多くの人は車両価格を削ろうとするけど、そっちはほとんど動かないわ。動くのは売る側
でも、ディーラーで下取りに出せばよくないですか。わざわざ別で査定するの面倒です
じゃあ聞くけど、出てきた下取り額が高いか安いか、あなた判断できる?
……無理ですね。比べるものがないです
そういうこと。お金はかからないし、まだ買うと決めていなくていいの。むしろ決める前に見ておかないと、さっきの順番にならないでしょう
……それは、確かに
それと、ひとつ言っておくわ。いまは中古の相場そのものが昔より上がっているの
じゃあ、古い車でも金額が出るってことですか
出ることがあるわ。人気のある車種なら、年式のわりに落ちていないこともあるの。下取りに出す前に、買取の金額を一度は見ておきなさい
📌 まとめ
- 293万6,000円〜361万6,000円。2.4L水平対向の235PS、後輪駆動、6速MTと6速AT。四輪駆動の設定はない
- グレードはRC・SZ・RZ。RCは競技のベース車でATが無い。普通に乗るならSZかRZ
- 迷うのはSZとRZの32万3,000円差。18インチタイヤ、ブラインドスポットモニター標準、そして2026年に変わった内装が付く
- 2026年8月の改良は新色ソリッドグレー/RZの内装/走りの制御/アイサイトの3眼化
- カラーは全7色(うち有料色2色)。グレー系が3色あるので、実車で見比べたほうがいい
- 後席に大人を乗せる用途には向かない。荷室231Lだが、倒せばタイヤ4本が積める
よくある質問
GR86の2026年の一部改良で、いちばん大きい変更は?
装備としてはアイサイトが2眼カメラから3眼カメラになった点です。走りの面ではスロットルと電動パワーステアリングの制御変更、MT車のシフト操作性の改善が入っています。見た目では新色「ソリッドグレー」の追加と、RZの内装変更です。
RCとSZとRZは、どう選べばいい?
RCは装備を絞った競技のベース車で、ATの設定がありません。普通に街で乗るならSZかRZになります。SZとRZの差額は6MTで32万3,000円。RZは18インチタイヤ、ブラインドスポットモニター標準、そして2026年に変更された内装(ブラック×レッドを選べる)が付きます。
MTとATはどちらを選べばいい?
価格差はSZ・RZとも9万8,000円で、ATのほうが高くなります。装備の差もATが有利で、全車速追従機能付きのクルーズコントロールと誤発進抑制が付きます。MTのクルーズコントロールは約30km/h以上で作動するタイプです。走らせ方の好みで決めて構いませんが、日常の楽さではATが上です。
カラーは何色ある?
全7色です。ソリッドグレー、クリスタルブラックシリカ、アイスシルバーメタリック、マグネタイトグレーメタリック、サファイアブルーの5色に加え、有料色としてスパークレッドとクリスタルホワイトパールがあります。
燃料はハイオクでないとだめ?
指定は無鉛プレミアム(ハイオク)です。主要諸元表の注記にはレギュラーガソリンも使用可能とありますが、その場合は本来の性能を発揮できないとされています。
後席にはどのくらい乗れる?
定員は4名ですが、大人が長時間座れる広さではありません。実質的には補助席、または荷物置きとして考えるのが現実的です。後席を倒すとタイヤ4本と工具が積める積載例をトヨタが公式に示しています。
4WDはある?
ありません。駆動方式は後輪駆動のみです。
新車をお得に買うには、何から始めればいい?
いま乗っている車を、できるだけ高く手放すことです。車両価格の値引きには限りがありますが、手放す側の金額は車の状態や時期で動きます。ディーラーの下取りを使う場合でも、先に買取の査定額を知っておけば、提示された下取り額が妥当かどうかを判断でき、そのまま交渉の材料になります。
※この記事は2026年8月28日時点の情報をもとに作成しています。価格・装備・カラーは改良や仕様変更で変わることがあります。
この記事で参照した情報源(18件)
- トヨタ ニュースリリース 進化したGR86を発売(2026年8月6日)
- トヨタ GR86 公式サイト
- トヨタ GR86 主要諸元表・装備一覧(PDF・公式/2026年8月版)
- トヨタ GR86 安全性能(公式)
- トヨタ GR86 走行性能(公式)
- トヨタ GR86 ユーティリティー(公式)
- トヨタ お客様FAQ GR86の荷室容量
- トヨタ ニュースリリース 新型GR86発売(2021年10月28日)
- SUBARU 新型BRZ発表
- SUBARU GR86とBRZの違い
- 東京都主税局 自動車税種別割
- webCG GR86/BRZ 比較試乗
- webCG GR86 AT試乗
- webCG 2024年型GR86 試乗
- Car Watch GR86/BRZ 比較試乗
- Car Watch 2024年改良型 GR86/BRZ 比較試乗
- MotorFan 2024年型GR86 試乗
- Response GR86 試乗
※記事内の画像はイメージです。細部は実際のものと異なる場合があります。
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