ホンダ ヴェゼルはどう選ぶ? 2026年時点のグレードと、e:HEV RSに払う差額の中身とは?
この記事の要点
- 価格は税込275万8,800円から396万8,800円。ガソリンのGは4WDのみで、安く入る選択肢ではない
- e:HEV Xと上級のZの差は26万9,500円。RSはZよりさらに48万700円上がる
- 荷室は容量335L(Gは341L)。後席はチップアップとダイブダウンの両方ができる
ホンダ ヴェゼルは、2代目になってからグレードが増えた。ハイブリッドのe:HEVだけで5種類あり、いちばん下と上では75万円の開きがある。
迷うのはたいてい同じところだ。いちばん安いグレードのXで足りるのか、Zまで上げるのか、そして走りに振ったRSに差額を出すのか。この3つを、価格と装備から順に見ていく。
ホンダ ヴェゼルの価格は上のとおりで、ここは交渉してもそう大きくは動かない。総額を動かすのは、いま乗っている車をいくらで手放すかのほうだ。 下取りに出すつもりでも、先に買取の相場を見ておけば、提示された下取り額が妥当かどうかを自分で判断できる。
店長、ヴェゼルってグレード多くないですか。カタログ見てたら6個ありました
ハイブリッドが5つに、ガソリンが1つね。同じ名前の車が、270万円台から390万円台まで並んでいるのよ
下と上で100万円くらい違うってことですか!?
その代わり、下から上まで中身は連続しているの。どこで止めるかを決める車よ
じゃあ、いちばん安いのを選べば間違いないですね
そのいちばん安いのが4WDなのだけれど
……どういうことですか?
ガソリンのGは4WDしか用意がないの。だから『とりあえず安いほう』のつもりで見ると、話が合わなくなるわ

そもそもヴェゼルは、どういうSUVなのか。
ヴェゼルって、SUVの中ではどのへんなんですか
小さめのSUVよ。全長4,340mm、全幅1,790mm。街の駐車場に困らない大きさで、後ろに人も荷物も載る。各社がいちばん力を入れているサイズ帯ね
見た目は、あんまりゴツくないですよね
上に薄い箱を載せたような形をしていて、SUVというより背の高いハッチバックに近い佇まいなの。そこを好きな人が買う車よ
ヴェゼルの土台は、ホンダが「センタータンクレイアウト」と呼ぶ作りになっている。燃料タンクを前席の下に置くことで、後席の下と荷室の床を低く広く使えるという構造で、後席を跳ね上げて背の高い荷物を立てて積んだり、そのまま倒して長い荷物を積んだりできる。SUVの見た目をしていながら、中身の使い方はミニバンやコンパクトカーの発想に近い。
以下は現行ヴェゼルの主要スペック。RSだけ寸法と足まわりが違う。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 発売(2代目) | 2021年4月 |
| 全長×全幅×全高 | 4,340×1,790×1,590mm(RSは4,385×1,790×1,545mm) |
| ホイールベース | 2,610mm |
| 室内長×幅×高 | 2,020×1,445×1,225mm |
| 最小回転半径 | 5.3m(16インチ)/5.5m(18インチ・RS) |
| 車両重量 | 1,320〜1,460kg |
| 乗車定員 | 5名 |
| エンジン | 1.5L直4(e:HEV)/1.5L直4(G) |
| 燃料タンク | 40L |
最小回転半径5.3mって、街だとどうですか
このクラスの標準よ。RSだけタイヤが大きいぶん20cm大回りになるけれど、日常で困る差ではないわ
グレードは、どこで止めるか。
価格はこうなっている。
| グレード | FF | 4WD |
|---|---|---|
| G(ガソリン) | 設定なし | 275万8,800円 |
| e:HEV X | 299万8,600円 | 321万8,600円 |
| e:HEV X・HuNTパッケージ | 310万8,600円 | 332万8,600円 |
| e:HEV Z | 326万8,100円 | 348万8,100円 |
| e:HEV Z・PLaYパッケージ | 369万9,300円 | 391万9,300円 |
| e:HEV RS | 374万8,800円 | 396万8,800円 |
比べるなら、同じ駆動方式で、隣り合うグレード同士を見る。FF同士なら、Xから始めて、Zまでが26万9,500円、そこからRSまでがさらに48万700円という並びだ。
| 迷いどころ | 差額(FF同士) | 何が変わるか |
|---|---|---|
| e:HEV X → X・HuNTパッケージ | 11万円 | 撥水・撥油加工のシート、アウトドア寄りの内外装 |
| e:HEV X → Z | 26万9,500円 | 上級グレードの内外装・装備 |
| e:HEV Z → Z・PLaYパッケージ | 43万1,200円 | 2トーン専用色、パノラマルーフの設定 |
| e:HEV Z → RS | 48万700円 | 専用の足まわり、18インチ、全長・全高が専用寸法 |
HuNTって何ですか。狩り?
アウトドア寄りの仕様ね。シートに撥水と撥油の加工がしてあって、濡れたものを置いても拭けば済むの。犬を乗せる人や、海と山に行く人が選ぶわ
11万円で汚れを気にしなくてよくなるなら、安いかもしれないです
使い方が合えばね。街しか走らないなら、その11万円は何も返してこないわ

荷室と後席は、なぜこの形なのか。
前席の下にタンクを置いた構造のおかげで、ヴェゼルの後席は2通りのたたみ方ができる。座面を持ち上げて足元に背の高いものを立てて積む「チップアップ」と、背もたれを前に倒して床をフラットに近づける「ダイブダウン」だ。
数値で見ると、荷室はこうなる。
| 項目 | e:HEV RS | e:HEV X | G |
|---|---|---|---|
| 荷室長(乗車時) | 765mm | 765mm | 765mm |
| 荷室長(後席収納時) | 1,680mm | 1,680mm | 1,680mm |
| 荷室幅(最大) | 1,315mm | 1,315mm | 1,315mm |
| 荷室高 | 725mm | 725mm | 725mm |
| 開口部地上高 | 710mm | 710mm | 710mm |
| 荷室容量(VDA法・アンダーボックス含む) | 335L | 335L | 341L |
※ホンダ公式の実測値。測定法はメーカーごとに違うので、他社の数値と1対1で比べない。
開口部の地上高710mmって、荷物を持ち上げる高さですよね
腰くらいの位置ね。SUVの中では低いほうだから、重いものを積むときに助かるわ。ここが高い車は、毎回よいしょが要るのよ
そういうの、カタログの数字だと気づけないやつです
安全装備は、どのグレードでも同じところと、そうでないところ。
運転支援のHonda SENSINGは、全タイプに標準で付く。前の車や歩行者に反応する衝突軽減ブレーキ、車間を保って走るACC、車線の中央を保つ支援、路外に飛び出しそうなときの抑制、渋滞時のアシストまでが、いちばん安いグレードでも同じように入っている。
一方で、隣の車線から来る車を知らせる装備、対向車に合わせて配光を変えるヘッドライト、後退で出るときのサポートは、グレードによって標準だったりメーカーオプションだったりする。
じゃあ安いグレードでも、基本のところは同じなんですね
そう。だから安全のために上げる、という選び方は要らないわ。上で変わるのは、あれば楽になるほうの装備ね
私、後ろから来る車が見えるやつは欲しいです。バイクだと自分がその立場なので
乗る側で言われると説得力があるわね
ボディカラーは、モノトーン7色と2トーン5色。
色、選び放題ですね
グレードによって選べる色が変わるから、そこは注意が必要ね。RSは5色、2トーンはPLaYパッケージだけよ
| 色名 | 種類 | 備考 |
|---|---|---|
| プラチナホワイト・パール | モノトーン | |
| プレミアムサンライトホワイト・パール | モノトーン | |
| スレートグレー・パール | モノトーン | |
| クリスタルブラック・パール | モノトーン | |
| プレミアムクリスタルレッド・メタリック | モノトーン | |
| シーベッドブルー・パール | モノトーン | |
| ボタニカルグリーン・パール | モノトーン | |
| プレミアムサンライトホワイト/ブラック | 2トーン | PLaYパッケージ専用 |
| スレートグレー/ブラック | 2トーン | PLaYパッケージ専用 |
| ボタニカルグリーン/ブラック | 2トーン | PLaYパッケージ専用 |
| クリスタルブラック/シルバー | 2トーン | PLaYパッケージ専用 |
| シーベッドブルー/シルバー | 2トーン | PLaYパッケージ専用 |
※有料色の追加額は色によって2万7,500円から6万500円、2トーンは4万9,500円。どの色が有料になるかとグレードごとの選択可否は、注文前に見積りで確認する。
直近で何が変わった?
| 時期 | 変わったこと |
|---|---|
| 2021年4月 | 2代目にフルモデルチェンジ |
| 2024年4月26日 | マイナーモデルチェンジ。前後のデザイン、前席まわり、遮音と足まわりを見直し。X・HuNTパッケージとZ・PLaYパッケージを設定 |
| 2025年10月2日 | 一部改良。G、e:HEV X、X・HuNTにディスプレー等のメーカーオプションを追加、価格改定 |
| 2025年10月23日 | e:HEV RSを追加 |
2025年10月以降、ヴェゼルには手が入っていない。中古で探すときは、2024年4月のマイナーチェンジをまたいでいるかどうかで顔つきと装備が変わるので、そこを見分ける。
走りは、どう評価されている?
実際に乗った評価で共通して挙がるのは、e:HEVの低い速度からの滑らかさだ。街中ではモーターで走る時間が長く、加速の出方が自然だという受け止めが多い。視界と座り方のよさ、FFのフラットな乗り心地と静かさも、繰り返し評価される。
RSについては、締め上げた足まわりでハンドルの応答が素直になり、コーナーで姿勢が落ち着くという評価が多い。一方で、引き締めたぶん快適性を最優先するならZと乗り比べたほうがいい、という声も同時にある。4WDのRSは重さが増えるので、走行モードによっては期待したほど鋭くは感じない、という指摘もある。
『足まわりを締めた』って言われても、正直ピンとこないんですよね
同じ道を同じ速度で走ったときに、体がどれだけ揺すられるかの話よ。RSは揺れの収まりが早いの。長距離を走ったあと、体に残る疲れの量が違ってくるところね
それは48万円ぶんの価値、ある人にはありますね
私はある側よ。曲がるのが楽しい車だと、遠回りしたくなるものよ
ヤリスクロス、キックスと比べると、どこにいる?
同じくらいの大きさで、よく並べて検討される2台と横に並べる。
| 項目 | ヴェゼル | ヤリスクロス | キックス |
|---|---|---|---|
| 価格(税込) | 275万8,800円〜396万8,800円 | 212万6,300円〜335万5,000円 | 299万9,700円〜424万8,200円 |
| 全長×全幅 | 4,340×1,790mm | 4,180×1,765mm | 4,365×1,800mm |
| 最小回転半径 | 5.3m(16インチ) | 5.3m | 5.3m |
| パワートレイン | ハイブリッド+ガソリン(4WDのみ) | ハイブリッド+ガソリン | ハイブリッドのみ |
| WLTC燃費(最良) | 26.0km/L | 30.8km/L | 25.7km/L |
| 運転支援 | Honda SENSINGを全タイプ標準 | 全車標準 | プロパイロットを全車標準 |
価格の安さはヤリスクロスで、燃費もそこが上。キックスはハイブリッドだけの設定で、いちばん安いグレードの価格はヴェゼルより高い。ヴェゼルはその中間にいて、荷室の使い方と後席の広さで選ばれる位置にある。

買っていい人と、見送っていい人。
| 買っていい人 | 見送っていい人 |
|---|---|
| 荷室を毎週使う(チップアップとダイブダウンの両方ができる) | とにかく燃費を優先したい。ヤリスクロスのハイブリッドが上 |
| ハイブリッドの4WDが要る(e:HEVは全グレードに4WDあり) | いちばん安いグレードの価格を抑えたい。同クラスで200万円台前半から選べる車がある |
| 走りに差額を出す気がある(RSの専用足まわり) | 3列シートが要る。このクラスには無い |
| 濡れ物・汚れ物を載せる(HuNTの撥水撥油シート) | 車庫が狭く全幅1,790mmが厳しい |
その前に、いまの車がいくらなのかを知っておく。
気になる車が出てくると、つい新しいほうの値段ばかり見ちゃいます
みんなそうよ。それで、いま乗っている車がいくらかは知らないままなの
あとで下取りに出せば分かりますよね
分かるのは、お店が出してきた1つの数字だけ。それが相場に対してどうなのかは、最後まで分からないままよ
たしかに、比べようがないですね
だから先に見ておくの。数十万円の話をしているのに、そこだけ何も知らずに進むのはもったいないでしょう
めんどくさがって後回しにしちゃいそうです
後回しにして得をした人を見たことがないわ。費用はかからないし、見たあとで、いまの車をもう少し乗ると決めても構わない。いくらなのかを知っておく、それだけよ
そんなに金額って変わるものですか
変わることがあるわ。中古の相場は昔より上がっていて、値が付かないと思っていた車に金額が出ることもあるの
気づいてない人、多そうですね
多いわよ。だから下取りに出す前に、買取でいくらになるかを見ておきなさい
📌 まとめ
- 価格は275万8,800円から396万8,800円。ガソリンのGは4WDのみで、安く入るための選択肢ではない
- FF同士なら、XからZまでが26万9,500円、ZからRSまでが48万700円。ここが実際の迷いどころ
- 荷室容量335L、開口部地上高710mm。後席はチップアップとダイブダウンの両方ができる
私はXで十分な気がしてきました。荷室の作りは全部のグレードで同じなんですよね
同じよ。上げて変わるのは、内外装と装備と、RSなら足まわりね
じゃあ、荷物を積む目的で買うなら下でいい、と
そういう整理でいいわ。あとは実車でシートに座って、荷室を開けてみること
よくある質問
ヴェゼルはいくらから買える?
税込275万8,800円(G・4WD)からです。ハイブリッドのe:HEV Xは299万8,600円(FF)から、いちばん高いe:HEV RSの4WDが396万8,800円です。
ガソリン車とハイブリッド、どっちを選べばいい?
ガソリンのGは4WDのみの設定で、WLTC燃費は15.0km/Lです。e:HEV XのFFが26.0km/Lなので、走る距離が多いならe:HEVが向きます。
e:HEV RSは、何が違う?
締め上げた足まわりと18インチタイヤが付き、全長4,385mm、全高1,545mmと寸法も変わります。Zとの差額はFF同士で48万700円です。
4WDはどのグレードで選べる?
e:HEVは全グレードに4WDの設定があります。ガソリンのGは4WDのみです。
荷室の広さは?
荷室容量は335L(Gは341L)、後席を収納したときの荷室長は1,680mm、開口部の地上高は710mmです。後席はチップアップとダイブダウンの両方ができます。
ヤリスクロスやキックスと迷っています。決め手は?
いちばん安いグレードの価格と燃費ならヤリスクロス、運転支援を全車標準で揃えたいならキックス、荷室の使い方と後席の広さならヴェゼルです。
新車をお得に買うには、何から始めればいい?
いま乗っている車を、できるだけ高く手放すことです。車両価格の値引きには限りがありますが、手放す側の金額は車の状態や時期で動きます。ディーラーの下取りを使う場合でも、先に買取の査定額を知っておけば、提示された下取り額が妥当かどうかを判断でき、そのまま交渉の材料になります。
※この記事は2026年8月11日時点の情報をもとに作成しています。価格・装備・カラーは改良や仕様変更で変わることがあります。
※記事内の画像はイメージです。細部は実際のものと異なる場合があります。
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